“敵”と対峙する怒涛のラストへ向かうシーンを捉えた場面写真4点が解禁された。
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本作を観た観客から「飯テロ映画」「飯美味しそうすぎる」との感想も上がるほど、本作の魅力のひとつとも言える料理のシーンだが、主演の長塚京三に対して吉田大八監督から「日々の料理を美味しそうに食べてください」という指示があったのだという。今回解禁となったシーンもシンプルでありながら、長塚のその所作によって儀助の丁寧な暮らしぶりや料理の魅力が引き出されている。
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また、友人である湯島(松尾貴史)とバーでお酒を嗜むシーンでは、預金残高を計算し自己管理をしながらの毎日の中でも、人と会うこと、楽しむことも忘れない儀助の生活も垣間見ることができる。そんな平穏かつ非常に心地の良いシーンから「敵がくる」というメールが届いてから、次第に儀助の生活は崩れ始め、物語のクライマックスにはその様子は一変、儀助が“敵”の襲撃を受ける大迫力のシーンが描かれる。
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吉田監督が「主人公・渡辺儀助の静かな日常が次第に浸食され、後半にかけて儀助の記憶がカオスのまま家中へ放たれていく、ダイナミックな展開がやっぱり大好きでした。そういう、丁寧に積み上げた世界を一気にぶっ壊す“筒井的カタルシス”は、昔からの愛読者だった僕の基本的志向に多分なっています。」とも話す後半。解禁となった場面写真は、夢か現実か、日々の生活が“敵”に浸食され始める儀助と、ついに“敵”と対峙する、怒涛のラストへと向かう不穏な一幕を捉えた1枚となっている。
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