圧倒的なスケールで再現された「銀座」と、50年の人生
本作のもう一つの見どころは、VFXと巨大なセットを融合させて再現された、戦後の焼け野原や全盛期の銀座の街並み。
「銀座7丁目の街並みをそのままセットで作り上げました」という岡野プロデューサーの言葉通り、会場で流されたメイキング映像には、細部までこだわり抜かれた昭和の風景が映し出された。
戸田もその没入感に驚いたと言う。

「これほどのセットは見たことがありませんでした。セットに一歩足を踏み入れれば、そこには昭和の銀座が広がっている。何の違和感もなく、その世界に入り込んで数子として生きることができました」
10代から60代まで、50年間にわたる人生を演じた戸田。「一人の人生をこれほど長く演じるのは、朝ドラや大河ドラマのような贅沢な体験でした。台本上では泣く場面ではないのに、自然と涙が溢れてきたり……自分なのか数子なのか分からなくなるような、不思議な感覚でした」と、心身ともにキャラクターと一体化した半年間を振り返った。
