「嫌い」だったはずの監督が流した涙

物語の終盤、戸田演じる細木数子と、伊藤沙莉演じる売れない小説家・みのり(細木氏の自伝を執筆する役割)が対峙するラスト15分。そこには、現場にいた誰もが息を呑むような瞬間が待っていた。

「完成した最終回を見て、我ながら震えました」と瀧本監督。
「撮影中、晩年の数子を演じる戸田さんの姿を見ていたら、あんなに嫌いだったはずなのに、僕の目から涙が止まらなくなってしまって……カットがかけられなかった。戸田恵梨香が演じる細木数子に、恋に落ちてしまったのかもしれません」

最初は「細木数子のエピソードが薄まるのではないか」と懸念していたという戸田も、完成した映像を見て、伊藤沙莉演じる「みのり」という存在の重要性を再確認したと言う。

「みのりがいたからこそ、数子の50年の人生が浮き彫りになった。彼女の存在なくして、この物語は完結しませんでした」

約半年間に及ぶ濃厚な撮影を終え、配信を待つファンに向けて二人はメッセージを送った。

瀧本監督:「『細木数子』という名前に、色眼鏡を持って見る方も多いでしょう。怖いもの見たさでも構いません。まずは見ていただき、その上で自由に感じたことを発信してほしい。それだけの熱量を込めた作品です」

戸田恵梨香:「見進めていくうちに、皆さんがテレビで見ていた姿とは違う、本当の細木数子が見えてくるはずです。多くの人に嫌われた存在だったかもしれませんが、彼女が抱えていた孤独や責任の重さを感じていただけたら嬉しいです」

1 2 3 4

5

6

RELATED

PAGE TOP