Netflixだからこそ実現できた「目に見えない空気」の再現
近年の『サンクチュアリ -聖域-』や『極悪女王』といったNetflix作品にも出演している斎藤工さんは、Netflixでの制作環境の強みについても言及した。
「Netflixの作品作りには、見えないところまで徹底的に描き切るという執念があります。今回も、和田先生のご家族と綿密なディスカッションを重ねることができました。癖や姿勢、嗜好に至るまで、細かなディテールを積み上げていくことで、役への深い信頼が生まれました。当時の熱狂や、目に見えない空気感まで再現しようとする体制は、表現者として非常に心強いものです」
松本監督もこれに同意し、「今の日本の映画界ではなかなか実現できない、丁寧な準備期間をいただけた。キャストやスタッフ、そしてモデルとなったご家族と対話を重ねる時間は、かけがえのない経験でした」と、制作の舞台裏を明かしました。
パネルトークの締めくくりとして、三人は作品を待つファンに向けてメッセージを送った。

斎藤工は、完成したばかりの作品を、はるな愛さん一家と和田耕治医師の一家が共に鑑賞した際の感動的なエピソードを披露。
「鑑賞後、両家の方々が涙を流して抱き合っている姿を見ました。それこそが、この作品が作られた理由であり、ゴールだったのだと感じています。これは、はるな愛さんの物語であると同時に、誰かの夢を支えることが自分の夢になった一人の男性の物語でもあります。その想いが皆さんの心の奥に届くことを願っています」
松本監督は、本作が持つ普遍的なテーマを強調した。
「『自分は何者なのか』。これは誰もが一度は抱く問いです。自分らしく生きるために闘う二人の姿を通して、何かを感じ取っていただければ。いい意味で気楽に楽しんでいただき、見終わった後に誰かと語り合いたくなるような作品になっていれば嬉しいです」
最後に、佐藤プロデューサーが「Netflix映画『This is I』は2月10日から配信となります。新しい驚きをぜひ体験してください」と結び、熱狂に包まれたパネルトークは幕を閉じた。
