柄本明は、ブレンダンとの共演について「僕も英語が喋れないし、ブレンダンさんも日本語が喋れないんですけど、そこで逆に絆のようなものが生まれたと思います。ブレンダンさんと目を合わせるだけで、立ち上がっていく演技があった」と、言葉を超えた魂の交流による演技の化学反応について語り、会場を唸らせた。

そして、本作が演技初挑戦となったシャノンは、「言葉にできないです。初めての仕事で、映画に出られるだけでもすごいのに、HIKARI監督やブレンダンと一緒にお仕事ができて……」と感極まった様子。「今日みんなと再会して、このイベントが終わったらもう会えなくなると思うと寂しくなるんですけど、楽しかったです!」と精いっぱいの感謝を伝えると、溢れる想いを抑えきれず、大粒の涙をこぼした。

すると、隣にいたブレンダンがすかさず自身のハンカチを差し出し、涙するシャノンを優しく慰めるという感動的な一幕が。実はこのハンカチ、トロント国際映画祭の際にHIKARI監督がブレンダンにプレゼントした大切なものだという。まるで本当の父娘のような二人の絆に会場から温かい拍手が送られる中、ブレンダンは「このハンカチもずっと持っていたいと思いますし、この作品もずっと心に大事にしていきたいと思います。日本のスタッフやHIKARI監督、そしてシャノンのデビュー作に関われたことを光栄に思います。この映画でシャノンの才能が本物であることを見ていただけるので、是非楽しみにご覧ください」と、多くの時間を共有した彼女の新たな門出を祝福した。

イベントの最後、マイクを握ったHIKARI監督は、「レンタルファミリーのビジネスを知ってからここに来るまで、かれこれ6年かかりました。すごい長い道のりで、脚本を書いてから3年ぐらい……色々な苦労を越えてきました」とこれまでの歩みを回顧。「この会場に、この作品に携わってくれたスタッフがたくさんいるんですけど、ちょっと立っていただけますか?」と客席に呼びかけると、会場のあちこちでスタッフが立ち上がり、観客からは万雷の拍手が送られた。HIKARI監督は、「本当に『村(のようなコミュニティ)で映画を作る』というくらい、たくさんの人が関わって作るんです。私たちの書いたストーリーをみんなが信じてくれて……」と涙声で言葉を詰まらせながら、「最後までいろんなことがあったけど、作品が出来上がったのはみんなの力。私はただ監督をしただけで、皆の力で出来上がった作品です。映画を楽しんでください」と、共に走り抜けた仲間たちへ最大限の感謝と敬意を捧げた。最後には涙を拭いながら、「終わるの嫌やわ! ずっと喋っていたい!」と名残惜しそうに叫び、会場の笑いと涙を誘って、温かな感動と共にイベントは幕を閉じた。

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