本展は、初期作品を含む300点以上の原画、初公開の資料や貴重な思い出の品々を通して、マンガとアニメ というふたつのフィールドで独⾃の世界観を表現し続けた松本零⼠のアーティストとしての技術と⼒、70年を超える創作活動で未来に託したメッセージを読み解きます。「セクサロイド」(68)、「男おいどん」(71)などなど多く作品を世に送り出し、その貴重な作品や資料を、アート視点、テクニック視点、ストーリーテラー視点など多⾯的に検証。更にそれらの表現によりメッセージされた松本零⼠の「作家」としての哲学と、それが⽣まれた背景を重ね合わせ、松本零⼠という創造者・アーティストの価値と魅⼒を展観していく。

<企画協⼒:零時社 コメント>

⽗、松本零⼠が星の海に旅⽴って早2年、このたび関係各社様のご尽⼒により、 原画展を開催する運びとなりました。あんなに⼤切にしていたペンの1本でさえ持たずに旅に出てしまった松本ですが、遺された、まさに星の数ほどの原画1枚1枚には、その時々の松本がたしかに息づいています。
机に向かい⼀⼼不乱にペンを動かす、そんな⽗の横顔を⾒ながら私は育ちました。幼い頃は仕事ばかりの⽗に淋しい思いもしましたが、今、遺された原画を通して、あの頃の⽗に、少年の⽇の⽗に会えた奇跡を、嬉しく幸せに思っております。
「遠く時の輪の接するところで再び巡り会える」松本が常々申していた⾔葉ですが、それは未来に限らず、過去にも存在しているのかもしれません。本展覧会を通じて、ご来場された皆様おひとりおひとりが、それぞれ思い思いの「時の輪の接するところ」にて松本に出逢っていただけましたら幸いです。

((株)零時社 代表取締役 松本摩紀⼦)

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