撮影で印象的だった出来事について照屋監督は、「先ほど堀内さんが⾔われた⼤事なシーンで涙が出ないっていうところが結構苦労されていて。本読みの時はボロボロ泣いていたので安⼼していたのですが、本番急に涙が⽌まってしまって。堀内さんの気持ちを作ってもらっている時、スタッフがその場に何⼗⼈といる中だったので、かなりのプレッシャーだったと思います。それから何回もカットを重ねて、やっと涙が出た時は全スタッフで拍⼿してっていう現場が、すごく映画みたいで感動しました」と振り返る。そして本作に込めた想いについて聞かれると、「僕⾃⾝が⾟い時とかにエンタメに救われてきたので、明⽇また1歩勇気を出して、前に出てみようと思えるような作品作りを常に意識はしています。そして今作は『許し』をテーマにしていて、ほとんどの⼈が⼈間関係で苦しんでいるはずです。でも苦しい時に⼿を差し伸べてくれるのもいつも⼈間です。そういう中で『許し』とはどういうことなのだろうっていうのを、この3⼈なりの答えを出してくれると思うので、そこを楽しんでいただけたらと思います。」

そして今作のキャッチコピーの『愛おしい秘密』にちなみ、誰にも⾔ったことのない秘密を披露することに。浅野は、「ゴールデングローブ賞でスピーチをさせていただいたのですが、実はちゃんとしたスピーチを考えていました。皆さんに感謝の⾔葉を述べようと、いろんなスピーチをちゃんと考えて、毎⽇のように練習していたのですが、呼ばれた瞬間に全部セリフが⾶んでしまってあのスピーチになったんです。」と答え、会場には驚きの声が上がった。また松⽥は「オーストリアのクウォーターとウソをついた事がある」、堀内は「るかちゃんとスーパー銭湯で会った!!」とたまたまプライベートで出会い、1⽇の⾏動が⼀緒だったという秘密のエピソードを披露。そんな中⼀番会場の笑いをかさらったのが照屋監督で「パンツのポケットが破れており、裾まで携帯が落ちてしまい、さらに落ちた瞬間に携帯から着信が来て、そのまま電話に出ました。ところがるかちゃんには、携帯を誰かを笑わすために普段からパンツの裾にしまっていると思われていた」という⾯⽩エピソードを披露し、イベントは時間が迫り最後の挨拶に。
松⽥は「観終わった後に顔が思い浮かんだ⼈に、『かなさんどー(愛おしい)』と伝えるきっかけになれるといいなと思っております」と語り、堀内は「疎遠になっている家族や友⼈に勇気を持って、『今度会おう』と声をかけられるきっかけになるような映画になっていると思います。ぜひ楽しんでご覧ください」とコメント。また浅野は「皆さんと本当に仲良く現場でも過ごしていましたし、僕も安⼼しきって家族の⼀員としてその場にいることができました。この現場から溢れる笑顔がそのまま映画の中に⼊っているので、そこをぜひ観てほしいなと思います」と語り、照屋監督は「オンデマンドなどで映画を観る時代になってきている中、わざわざ⾜を運んで劇場に来てくれるっていうのが、作り⼿としては報われます。皆さんの⼈⽣の⼤事な90分間を『かなさんどー』にいただき、感謝しております。是⾮ともその90分、裏切らない内容になっていると思いますので、ぜひ楽しんでいってください」とメッセージを送
った。