公開を来週に控え、聞き⼿に映画ライターの⽉永理絵さんを迎え、韓国にいるチャン・ゴンジェ監督とオンラインをつないでのトーク付き試写会が2⽉26⽇アキバシアターで⾏われた。

映画上映終了後、スクリーンに映し出されたチャン監督は「今⽇はお越しくださりありがとうございます。映画の成り⽴ちを話したいと思います」と挨拶。⽉永さんから「⼩説のどういうところに惹かれて映画化を決めたのでしょうか?」と尋ねられると「⾃分はケナとは年齢、世代など置かれた状況は異なるが、韓国社会での⽣きづらさを同じように思っている⼈がいると感じたのが第⼀印象でした。韓国では⼩学校から⼤学卒業、就職、結婚、⼦供を持つか持たないか。すべて激しく競争させられる。それらは簡単にみえますが違います。⾃分はもっと違う夢物語を描きたかった」と思いを吐露。

⼩説ではケナはオーストラリアに向かうが、映画ではニュージーランドに変更した違いに関しては「プロデューサーに勧められてニュージーランドを訪れたのですが、韓国の反対の位置にあり物理的にとても遠い分、より事情を抱えている(韓国)⼈が多かった印象を持ちました。ケナが求めた南の国でもありますし(笑)」と語った。続いて⽉永さんから「監督の過去作品を拝⾒しても俳優たちがとてもリアルで⾃然な会話を交わすことにいつも感動していてドキッとするセリフが出てくるのが監督らしさだと思っています。会話場⾯はどのように作られ、俳優にはどのように演出しているのでしょう?」という質問に対しては、「会話のシーンにある程度時間をかけることで、その⼈物の⼼情が描けると考えています。この映画は⾷事をしながら話すシーンが多いですが、そこにもキャラクターの⼼情がわかるように⼼がけて撮影しました。また役者への演出では、カット後に“演技しながらどのような気持ち、気分でいたか”をよく聞きます。その時に⾃分が感じた気持ちと⼀致している時にOKを出すようにしています」と明かした。

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