そしてあらためて「映画を撮りたいと思うことと、映画監督になるということは違うのではないか」という黒沢監督からの問いかけに、「まさに今すごく不思議に感じているところです」と深く同意した早川監督。「子どもの頃、映画監督といえば、黒沢監督のように何でも分かっていて、スタッフがその監督のために動くような、人間的な魅力があって、ブレない存在だと思っていましたが、それと自分自身がだいぶ乖離しているなと思っていたので、自分が映画を撮ろうと一歩を踏み出すのにすごく時間がかかりました。でも、いろんな監督がいるんだということが分かってきて、自分の思い描いていた“いわゆる映画監督”じゃなくても映画はつくれるんだと分かってきたんです」とその思いを語ると、黒沢監督も「僕でもできているんですから大丈夫ですよ。誰でもやれるみたいですよ、監督って」と付け加え、会場の笑いを誘った。

一方、俳優としての道のりを聞かれた河合は、そのはじまりをこう振り返る。「わたしは元々ダンスを習っていて、ステージの上でみんなでつくったものを披露するのがすごく楽しかったんです。だから最初は舞台に興味があったし、誰か他人を演じるという興味よりも、パフォーマンスすること、芸を披露することが最初の原動力でした。事務所に所属すればそれが仕事になるだろうと思って始めました」と説明。その上で「元々はつくることも好きだったし、学生の時はダンスの振り付けをしたり、ステージを演出したりということがすごく好きでした。でもやっぱり俳優を始めてからは俳優で精一杯やっていこうということになりましたね」と表現者としての喜びを語った。

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