ー 「好きなバンドと同じステージに立つ」ということは無謀な目標にも思えますが、岡本さんご自身が本作で後藤まりこさんと同じバンドで演奏したりして、普通ではできないことを成し遂げているので、不可能はないとも思えますが?

はい、本作にも出演してくださっている「スムルース」のボーカル・ギターの德田憲二さんや秦千香子さんなど、自分が憧れていた方々は、音楽というステージで一緒に立ちたかった人たちなんですが、僕は前作の映画で、一緒にお仕事をさせていただきました。そういう夢の叶え方ってあるんだ、という体験をさせていただいています。

ー 津田寛治さん演じるミニシアターの支配人・井澤雄一郎の、「(珠は)ずっと本気だった」という台詞が2回も出てきて、強調されていますが、どのような想いが込められていますか?

映画作りも音楽作りもそうなんですけれど、皆さんが見ているのは、完成した作品、映画なら1時間半〜2時間、ライブなら30分〜1時間で、そこに至る無限とも言える時間というものが軽視されていると思います。お客さんにそれを押し付けるのはいいことではないんですが、結果だけが評価される世界で生きている中で、そういう経過や苦悩もあるんだよというのを誰かに認めてほしかったりするんです。

ー 前作と同じく、プロのミュージシャンを起用した映画なので、音楽ファンはもちろんのこと、ミニシアターを主人公の居場所にすることで、音楽に興味がない映画ファンにも共感を得られる映画になったと思いますが、どのような意図が込められていますか?

音楽に興味がない映画ファンの方にも、ライブというものを映画館で追体験していただいて、ライブハウスというものにも興味を持ってもらいたいです。音楽をしている人が映画館に行くというのはハードルが低いんですが、映画ファンがライブハウスに行くというのはハードルが高いと思うので、その入り口としていただけたらなというのも狙いの一つとしてありました。

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