MCの「この二人でなければ成立しなかったですよね」という質問に、増本は「しないって言わなきゃいけない流れですよね(笑)」と笑いを誘いつつ、「小栗さんがこれはやるべきですよねって言ってくれたんですよね。芝居ができるとか、かっこいいのは十分知っているので、彼がそう言ってくれて相談して良かったと思いました。窪塚さんについては、芝居も存在感も素晴らしいし、ただね、ヤンチャじゃないですか(笑) 彼から現場へのリスペクトを感じられたからやりたいと言っていただいて強く心を打たれました。」と制作の裏側を明かした。
小栗は阿南医師について「この脚本に描かれているよりも実際はあくが強い方だからねと言われていたんですが、実際会ってみたら本当にあくが強い方たちで(笑)こういう方たちが熱意を持ってこの作品に向き合っていただけるなら大丈夫だろうなと思ったのが阿南先生への印象ですね。

現場で段々熱くなっていく阿南先生の姿を見てしっかりやらなきゃと思いましたね。」と話した。窪塚は「もし目隠しをしてこの現場に連れてこられたら、当時の現場のままだからクラスターの現場がもう一度再現されたみたいですって近藤先生が言っていたのが印象的でした。最前線にいた方がそう言うなら、ここで仙道として生きて仙道として芝居すればそう見えるんだという安心感がありました。“結城ちゃん”とバディで向き合っていく」と劇中の結城の呼び方についても触れ、実際に近藤医師が“阿南ちゃん”と呼んでいるという事で二人の医師の関係性も忠実に再現されていることを明かした。

撮影現場でのことを「クルーの触診をするシーンがあるんですけど、すごく安心しました。俺はその日の阿南先生の追体験をするようにやればいいんだと思って、心強かったです。」と小栗。窪塚が「些細なことも含めてリアリティを追求したいと思ってたんですけど、DMATの方々も本当に命をかけて向かい合っているから、芯を食っているところ以外はこうしないといけないではなくて、お二人の生き様が僕たちの後押しになっていて。」と話すと、小栗も「そうだね、人間味みたいなもの加えれて」と同調した。
DMATについても小栗は「DMATは感染症チームじゃないのにこの危機を乗り越えたのがもの凄いことだと思いますし、自分もこれからも興味深く追いかけさせていただきたい。」と敬意を表し、窪塚は「出てくる全ての人が素晴らしくて、名もなきヒーローというか、こういう人たちが守ってくれてるんだっていうのを感じました。人の想いやささやかな優しさでこの世界が満たされていたらいいなと思いますし、これから皆さんも救急救命士になっていくと思うんですけど、一人一人が主役で、大きな声ではないけどたくさんの期待を寄せられている。」とメッセージを送った。
