さらに著名⼈からのコメントも続々到着!

『SUNA』コメント

サスペンス、ホラー、そして⽂学に対する作者の憧憬と才気が炸裂している。
本作が映画監督、加藤シゲアキのプロローグとなるのだろう。
「砂」が恐ろしいものに思えてくるほどに反復する恐怖演出、ダブル主⼈公の演技⼒、ともに必⾒!

逢坂冬⾺(⼩説家)

僕の故郷の東海市が、こんなに引き込まれる映画の舞台になったことが、とても嬉しい。安部公房の『砂の⼥』の砂が不⽑――同時にそれはこの世界のある意味で真の姿でもあるけど――を表すとしたら、この映画での砂の描き⽅には、現代への興味深い批評すら⾒えるようで、なお引き込まれる。

中村⽂則(⼩説家)

例えば、ショベルカーが砂を崩す様は太古の⽣物が⻑い⾸をもたげ何かをこそげ⾷うようであるし、部屋にまで侵⼊し執拗にこびり着く砂は近年の流⾏り病を連想させもする。阿部公房がかつて砂に⾒た⼈間社会の不条理は、いかに受容され変貌を遂げたのか?崩壊、欲望、束縛に安寧、砂に照射される無限のイメージに⾝を任せたい。

宇佐⾒りん(作家)

堆積、⾵化、侵⾷。砂の特性は、⼈⽣のそれと同じだ。
砂に惹かれた加藤シゲアキの⼈⽣はどれほどの経験を堆積させてきたであろう。
⼈あらざるものの呪いに触れるとき、⽇々は簡単に揺らぐ。
しかし抗えない呪いもまた、彼の内側にある何かなのかもしれない。

A マッソ・加納愛⼦(芸⼈)

加藤くん久々の監督作はなんと、『怪奇⼤作戦』ばりにモダンと伝奇が交錯する……あるいはリンチばりにノワールと悪夢的ビジョンが混じり合う、スタイリッシュ&ストレンジな、ミステリー/ホラー!短編ゆえに、あえて全ての情報を提⽰しきらず、ひたすら余⽩と余韻のなかに観客の想像⼒を誘い込むミニマルな語り⼝に徹しているあたり、⼩説とはまた明⽩に異なるモードで、改めてその資質の豊かさにも、驚かされる。

宇多丸(RHYMESTER)

題名が象徴する通り、物語も登場⼈物も、⾵や⾬に打たれて形を変え続ける砂のようでした。その儚さと変化に揺さぶられる恐ろしさが、妙に⼼地よかったです。繰り返し体験したくなる不思議な余韻が⼼に残りました。

ピース・⼜吉直樹(お笑い芸⼈)

冒頭の砂まみれの死体が凄まじいインパクト!これで⼀気に引き込まれて、そこから先は現実とも妄想とも取れぬ静かな狂気から逃げられない。砂だけで恐怖を煽るストイックな構成。15分の中で静と動を巧みに織り混ぜる。加藤シゲアキさんには、⽇本を代表するサイコホラー監督になれるポテンシャルがある。

⼈間⾷べ⾷べカエル(⼈喰いツイッタラー)

砂という異物を扱いながら普遍的な問題を描いているエンターテイメントミステリー。
マテリアルと⽇々戦っている建築家として刑事たちに共感してしまった。

隈研吾(建築家)

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