続いて、「これだけ肉体的にハードな動きを可能にするためのエネルギーはどこからくるんですか?モチベーションの保ち方を教えてください。」という質問に、トムは「情熱と愛です。仕事ではなくこれこそが自分だと思っていますし、目標というものを常に持っていて、チャレンジが大好きなんです。難しいとか大変とかは構わない。とにかく何があっても諦めない。人生は冒険です。よく、怖くない?って聞かれるんですが、もちろん怖いです。色々な感情があるんですがそれは問題ないんです。それが私なんです。人々を楽しませることが本当に好きで、自分がどれだけ光栄な立場にいるかということを当たり前に思わないようにしています。」とスーパースター、トム・クルーズに違わない熱い解答を披露した。

3問目は、「ストーリーの始まりのアイデアはどこから生まれたのでしょうか?」という質問。マッカリー監督は「我々は脚本を書くとき、役をつくってから俳優を探すのですが、本作は逆でした。俳優を探してから彼らのために役を書き下ろすという形をとりました。なので、本日登壇されている皆さんはなぜここにいるのかというと、素晴らしい才能の持ち主だからなんです。本シリーズは非常にタフな作品群です。それらに愛されているからなのです。」とこだわりの配役を説明し。続けて、本作の始まりについて「もともと着手のキッカケとなったのは“エモーション/感情”でした。前作の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』よりも寄りエモーショナルな作品を目指しました。そして6作目の『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』で学んだストーリーテリングをどのように活かすかを考えました。」と説明する。そんなマッカリー監督に対し、トムは「出会った瞬間に、自分は彼とずっと仕事をするんだとわかりました。」と最大の賛辞を送りつつ、特別なシンパシーを感じた旨を回顧した。

最後はずばり「約30年もシリーズが続くと思っていましたか?」という質問。作品の歴史に迫る質問に対しトムは「もちろん思っていなかったです。(一作目の公開当初は)まだまだオーディエンスとのコミュニケーションの取り方などがわからなかったです。シネマの言語というものに対してもっと理解を深めたいと思いました。18歳の時にパラマウントのプロデューサーにお会いした時、彼女は私の映画に対しての情熱をすごく理解してくださってとてもサポートをしてくれました。数年後、『ミッション:インポッシブル』を作りたいと話したところ、『なんでTVシリーズを映画化するんだ。」とみんなに言われたんです。ただ、そのあと3作目まで作り上げてきたあと、シリーズ全体を振り返って、オーディエンスが何を楽しんだのかを掘り下げていきたいと思い、(シリーズを)続けたいという気持ちが生まれました。ちょうどそのタイミングでクリストファーと出会い、どういう風に進化をさせるか決めていったのです。」とシリーズの軌跡を振り返った。記者会見は大盛況のうちに幕を閉じた。
