
天海が演じる北山悦子の青年期役の茅島みずきは、「そうそうたる皆さんとご一緒できていることが夢のよう。北山さんの負けず嫌いな芯の強さ、チャーミングさ、そして多部さんへの思いを一番大事に演じようと思いました」と初々しく意気込みを語った。

最後にメガホンを取った阪本順治監督は、「吉永さんとの2度目の仕事、光栄です。当初、田部井淳子さんの人生という企画に萎縮しました」と告白。登山経験がなかったが、撮影時には富士山登頂も果たしたという。「田部井家のご遺族の寛容さに支えられてできた映画です。田部井淳子さんの精神性をぶらさず、様々なフィクションを込めることを託していただきました」と感謝を述べた。

さらに、吉永が役作りのため、淳子本人と同様にピアスの穴を開けたという秘話も明かされた。吉永は「(淳子さんの)本物のピアスをいただき、今日着けてきました」と耳元を指し、作品への深い思い入れを滲ませた。
