シリーズ史上最大のオールヴェネツィアロケという本作にちなんで、「撮影中の史上最大だった事」をそれぞれ発表。高橋は「岸辺露伴としての芝居の更新」と胸を張り「シリーズを見て来てくれた方はわかると思いますが、今回は史上最大に“岸辺露伴”していた。それをイタリアで感じていました」と手応えを口にした。飯豊は「エンドロール前の長回し場面は史上最大に胸が熱くなりました。ヴェネツィアの街自体が目覚めてくるような時間帯での早朝撮影で、その時間が心地よくてほんのりと緊張感もあって。幸福な瞬間を噛みしめていました」と見どころに挙げた。

玉城は「ヘブンズ・ドアーにかかったままクランクアップしました」と明かし、「その恰好のままクランクアップのコメントをして、高橋さんがコメントされている時もヘブンズ・ドアーで聞いていました。感極まって涙が出てきたけれど、ヘブンズ・ドアーのままだったので誰にもバレず好都合でした(笑)。作品の世界観そのままで終われたのは幸せでした」と話した。

戸次は「史上最大メイクに時間がかかった。どれだけ回数を重ねてもベストタイムは90分でした」と苦労を滲ませ、大東は「史上最大の喜びの絶頂に達する瞬間は何度もあった。ポップコーンのシーンは自分で演じながらも、途中漫画の中に入ったような不思議な錯覚に陥った。これを現場で体験できるのは役者である僕らの特権だと思った」としみじみ。シリーズファンでもある井浦は「史上最大に愛に溢れた現場であり作品でした。監督、プロデューサー、一生君たちが5年かけて重ねてきたもの作りへの純度の高い愛の仕事の結晶。そこに参加出来たことが嬉しい。芝居・仕事を超えて、この一座は愛そのものだと感じた」とファンの一人として喜びを噛みしめていた。

最後に主演の高橋は「ファンの方から『岸辺露伴は変人だから好き』と聞くと、おこがましくも自分の事のように嬉しく誇りに思います。『変人だから好き』という言葉の裏には、社会という柵の外を覗きたいという感覚があって、それは僕自身にもよくわかります。観客の皆さんは、そんな整っていない登場人物たちが織り成す物語を楽しみに観に来てくださったのではないかと思います。それが僕にとって何よりも幸福な事で、皆さんには奇妙な映画体験を持ち帰っていただき、これが幸福の種だったのではないかと思っていただければ幸いです」と呼び掛け、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
