クランクアップを迎え、高橋は、まず感謝の言葉を口にし、「これだけ長い時間を一つの役と生きられることは、俳優として貴重な体験ですし、幸運に感じています」と、深い感慨を滲ませた。さらに、「今回は原作における『岸辺露伴は動かない』の原点である『懺悔室』を、原作通り、全編イタリアのヴェネツィアで撮影しました。これまでのチームに、イタリアの陽気で真摯な素晴らしいスタッフの方々が加わり、また新たな岸辺露伴の世界を作れたのではないかと思います」と、ヴェネツィアという特別な舞台で撮影された本作を回顧。

5年にわたり、バディとして共演する飯豊も、「信頼があふれた現場で、本当に恵まれているなと感じます。このチームとならどんなことも実現できると思える、特別なチームです」と語り、充実した撮影だったことがうかがえる。荒木飛呂彦の独特な世界観が、光と影が交錯する水の都の複雑な表情と融合し、キャスト・スタッフが一丸となって創り上げたこの珠玉の作品は、ヴェネツィアの美しさと同時に潜む闇、そして「岸辺露伴」の世界観が見事に具現化された、唯一無二の映像体験となっている。この貴重な作品を、ぜひ大スクリーンで堪能していただきたい。
