この度、フローレンス・ピュー、覚悟の断髪。超貴重なメイキング映像が到着!
今回解禁されたのは、主人公アルムートが髪を剃るシーンにフォーカスしたメイキング映像。主演のフローレンス・ピューが実際に髪を剃り、ワンテイクで撮影されたというこのシーンは、キャストと製作陣の並々ならぬ覚悟が込められている、本作の中でも特に重要な場面のひとつ。病気のため髪を剃るアルムートが、その出来事を家族にとっての「楽しい思い出」に変えようとする、穏やかで美しいシーンだ。2023年、突如披露されたピューの大胆な坊主ヘアは、ファッションイベントやレッドカーペットの場にて注目を集め、SNSやメディアでも大きな話題に。しかしそのスタイルは、本作に深く寄り添った役作りの一環だったことが、今回の映像で明らかになった。その後も、伸びてきた髪を幾度もカラーチェンジするなど、常に大胆な変化を見せてきたピュー。印象的なヘアスタイルの背景にあった、知られざる役作りの秘話も明かされている。

はじめて脚本を読んだときの心境について、ピューはこう語る。「脚本での髪を剃るシーンは、とても美しく、幸福感や生命感に満ちていたの。映画のメッセージが深く理解できた」。まさに一発勝負の撮影だったにも関わらず、心穏やかに当日を迎えたというピュー。一方で、彼女の髪を実際に剃ったのは、共演のアンドリュー・ガーフィールド。ピューとは対照的に緊張しながら撮影に挑んだそうで、「人の頭を剃るなんて初めてでドキドキした。しかもカメラの前でだ」と撮影時の様子を率直に振り返っている。
当初、スキンヘッド用のカツラでの撮影を想定していたというクローリー監督も、「彼女は初めて会ったときこう言った。“この役のために髪を剃る”」と、ピューの言葉に驚いた当時のエピソードを明かしている。それに対してピュー自身は、「剃らない選択肢はなかった。このような役柄では演技の内だもの」とまっすぐに語った。髪を剃るという現実の行為と、ワンテイクの緊張感。その両方が合わさることで、その瞬間の美しさと彼女の勇気を、圧倒的なリアリティで捉えることに成功している。クローリー監督は、続けて「我々は時間をかけて、物語ではない現実感を描き出していく。頭を剃るというのは、明らかに現実の行為で、役柄にとって極めて重みのあることだ」とワンテイク撮影の意義を語った。