また過⼲渉な親から逃れるべく新興宗教にはまっていく⼤学⽣の⽊村⽔宝⽯(あくあ)を演じた本⽥望結と共演について南は、「本⽥さんとは年齢が近くて。わたしもわりと⼈⾒知りな⽅ですけど、本⽥さんもけっこう⼈⾒知りなんですよ」と明かす。その⾔葉に「でも2⼈で結構楽しくしゃべっているなと思っていましたけど」と⾺場がかぶせると、南も「実はその時、わたしがハマっているゲームがあって。それなんですか?と聞いてくださって。それはペットを育てるゲームだったんですけど、ふたりで⼀緒に育てていました」と明かした。
今となっては、南も⾺場も和気あいあいとした雰囲気で仲良さげであるが、実は最初のうちは、ふたりとも⼈⾒知り同⼠で、なかなか話せなかったという。⾺場が「最初はどうやってしゃべろうかなと思っていたんですけど、毎⽇撮影で⼀緒にいることが多かったんで。お互いの存在にどんどん慣れていく感じがあって。それが実際の陽彩と雅の関係性にもすごく反映されて、仲良くなってきたなと感じました」と振り返ると、それを補⾜するように井樫監督も「撮影中、気付いたらふたりが隣同⼠で座っていて。ただ無⾔で座っているのがいいなと。別に社交辞令的な会話もないし、ふたりでボソボソしゃべって、お茶を飲んでいるだけ。その空気感がすてきだなと思いました」と述懐。その⾔葉を聞いた⾺場が「でもそうやって休憩中とか、ふたりで待っている時とかに、気付いたら井樫さんがスッと現れて。わたしたちの写真を撮って、そして去っていく、という感じでした」とコメント。その⾔葉に井樫監督も照れくさそうに、「けっこうその写真が⼤量にあります」と笑ってみせた。

くしくも6⽉11⽇は南の23歳の、そして6⽉21⽇は⾺場の30歳の誕⽣⽇ということで、井樫監督よりサプライズで花束をプレゼントすることになり、これにはすっかり驚いた様⼦のふたり。そこで1年の抱負を尋ねられた南は「体調を崩さず健康に。去年1年もそうだったんですが、より新しいことにチャレンジしていける1年になったらいいなと思っています」とコメント。そして⾺場も「ちょうど30代に⼊るということで。先輩⽅からも30代は楽しいぞとすごく⾔われるので、楽しみにしています。楽しく、健康な⽇々を営んでいきたいと思っています」と決意を語った。
そんな和気あいあいとした舞台挨拶も終盤。最後のコメントを求められた⾺場が「チラシや予告編を⾒ると、重くて苦しい作品のように感じられるかもしれないですが、実際に観終えた後は、さわやかさだったり、ちょっとした”光”を感じられるような、そんな作品になっているんじゃないかなと思っておりますので。これから皆さまにも公開までたくさんの⽅に宣伝をしていただいて。いい初⽇を迎えられるように頑張っていきたいです」とあいさつすると、南も「本当に、⽣きるということだけですごく難しいことだなと、わたしは⽇々思っていて。そしてそう思う⽅もたくさんいらっしゃると思うんです。だからそういう⽅に届いたらいいなというか、登場⼈物たちの悩みや勇気、そういったものに寄り添えたらいいのではないかなと思っています。なので、たくさんの⽅に観ていただけたらいいなと思います」とメッセージ。
そして最後に井樫監督が「毒親というところからの起点の物語ではあるんですが、陽彩と雅というふたりの⼥性が、⾃分の⼈⽣を⼒強く歩んでいこうとする物語になりますので、観てくださった⽅の⼼に少しでも引っかかるものがあったら本当にうれしいなと思っております。気に⼊ったら是⾮⼝コミをしてくださるとうれしいです」と呼びかけて、この⽇のイベントを締めくくった。