
道子、未知満ちて。』(約13分)

<あらすじ>
マップアプリの360゜カメラカーのドライバーとして働く道子。お気に入りのラジオとともに、街を眺めては空想に浸るのが、彼女にとって何よりの楽しみだった。天性の空想家である道子は、幼い頃から現実と折り合いをつけるのが苦手で、孤独感を抱えながら生きてきた。そんな彼女にとって今の仕事は、“ありのままで居ても許される”唯一の居場所となっていた。穏やかな日常を送る道子だったが、ある日、思いもよらない出来事が彼女の行動を変える転機となる。

<主演 鳴海唯 コメント>
今回初めてバーチャルプロダクションを用いての撮影に参加させていただきました。
場所や時間、天候に左右されない画期的な映像技術に心が躍り、まるで実際に運転しているような心地で撮影に臨むことができました。見てくださった方は、これらがスタジオで撮影されているという事実に驚かれるのではないでしょうか。
ストリートビュー撮影車の運転手として働き、人と関わることを避けてきた女性が、少しずつ、世の中との関わりを持てるようになるまでのお話です。ぜひ、新時代の映像美とともにお楽しみください。
<脚本・演出 武井咲華 コメント>
現実と空想のあいだを漂って生きてきた女性が、小さなきっかけを経て、閉じていた心の扉を少しだけ開いていく…そんな些細な変化を描いた作品です。作中に劇的な転機や、壮大なカタルシスはありません。ただ、暮らしの中にある風や光、気配を、バーチャルプロダクションの映像空間で再現しました。忙しない日々のなかで、自分の気持ちをふと振り返るきっかけとして、この作品がお役に立てれば嬉しく思います。

出演:鳴海唯、小手伸也、鈴木花奈、飯田晴瑠、犬塚マサオ、池谷美音、伊藤杏、長峰くみ、広瀬拓巳、芝﨑一城、四ノ宮梨乃、牛久拓弥、大橋満帆、大橋杏
脚本・監督:武井咲華
プロデューサー:澤村充章
製作進行:火ノ見崇、恒川茜
撮影:明田川大介
照明:宮脇崇誌
美術:小林蘭
衣装:金順華
キャスティング:小峰顕介、中嶋陸大
バーチャルプロダクションオペレーター:原田誠士