そして、1回目の会場を後にした三人は次の会場に到着。こちらでも映画を見たばかりの感動に包まれた雰囲気のなか大きな拍手で迎えられた。
本日2回目に行われたQ&Aでは、最初に「素晴らしい映画を作っていただいたことに感謝いたします。私も医療関係者で、自分の勤めてる地域のコロナ患者さん第1号を受け入れた病院に勤めていたんですけれども、やっぱりその時の誹謗中傷だったりとか、差別を受けたり、すごい電話の対応とかも大変で、実際に同僚が保育園断られたりとか、本当に現実的なリアルな話を見ても、走馬灯が走ったぐらいでした。」との感想が上がり、近藤医師は「ダイヤモンド・プリンセス号だけじゃなくて、特に受け入れた病院もそうだったんですよね。自分たちが起こしちゃったというような罪悪感があったりします。誰も悪くないんだよって、運が悪かっただけだって言って声をかけると、その時点でもう泣き崩れちゃう方もいました。」とパンデミックが起きた当初の状況にもふれ、窪塚も「他の映画には中々ないなと思うのは、この映画の中に自分も登場人物として参加してるっていう。5年前のことなんだけど、やっぱりすごい強烈な時間だったから、すごく親近感を持って見ていただいて。映画の力というのを感じています。」と誰もが経験したことを題材とした本作のポイントを話した。
関根監督は「やっぱり差別って本当に身近にあるっていうか。知らない間に自分たちが差別をする側に加担している可能性がすごくある。だからこの映画ではできるだけ善悪というか、そういうことを描かないようにしておりました。自分はどうだったかなというのを振り返られたら。明日の見え方が変ってくるのではないかという思いがあります。」と制作する上で本作に込めた思いを明かした。
語り合う感想や質問が尽きず、窪塚は「ちょっとなんかもう、もう1回見ましょうか。」と笑いを誘いつつ時間が許すまでQ&Aが続き、観客と登壇者が直接言葉を交わし合う熱い舞台挨拶となった。
