さらに1話の冒頭、婚約者の友也と親友の麗奈の裏切りにより、美紗がマンションから落とされそうになるシーンについて「あそこは本当のマンションで撮っていたので、首に負荷がかかって。水を飲むのも大変でした。だから撮影が終わった後に(白石)聖ちゃんが筋肉疲労に効くオイルをホテルまで届けてくれて、ものすごく救われました」と感謝の言葉を述べるも、白石演じる麗奈が親友を裏切って不幸に陥れる役柄であることを踏まえた横山が「それを僕、はたから見ていたんですけど、毒じゃないよなと思っていました。ニコニコしながら大丈夫?と言いながら毒を持っていったのかなと思った」と冗談めかして語る横山のコメントに共演者たちも大爆笑。また横山は「役者人生で一生忘れないと思うんですけど、服を試着するシーンがあって、そのまま衣装を着てお店の外から出て、車に戻ったんです。そしたらピピピピ!と服についていたブザーが反応して、店員さんから出演者と気づかれず、『ダメです!』と万引きに間違えられました」と撮影エピソードを話し、会場は笑いに包まれた。

そんな大盛り上がりのイベントだったが、ここで小芝と佐藤は韓国の会見に参加するため中継は終了。まずは佐藤が1話、2話を鑑賞したばかりの観客に向けて「この後どんどんおもしろくなっていきます。韓国版を観た方もハラハラドキドキするので、最後まで見届けていただけたら」と期待をあおると、小芝も「作品自体は復讐(ふくしゅう)ものなのでギスギスしたところはありますが、撮影自体はこんな感じで和気あいあいとした感じでした。この後も日本オリジナルの展開があったり、友也と麗奈の幼少期もあって。なんでこうなったのかも描かれているので、最後まで楽しみにしてくださったら」と呼びかけて、会見へと向かっていった。
そしてここからは日本でのイベントに参加するキャスト陣によるトークイベントを実施。劇中で最低な夫を演じることになった横山は「まったく気持ちが分からなくて。どう演じるか悩んでいたんですが、監督が『友也いいよ、いけいけ!』と言ってくれたので。そのことを信じて、4カ月、友也をまっとうできたと思います」と述懐。監督からは「友也、気持ち悪いよ」と呼ばれていたとのことで、「それは褒められているのだろうか、と思いましたけど」と冗談めかす横山。「でもうれしかったですね。言葉が通じなかったところもありましたが、監督とディスカッションできたのもうれしかった。先ほど主演のふたりが日本版オリジナルに落とし込んだところもあると言っていましたが、今後友也が報われる部分も出てくると思います」と明かした。
一方の白石も「大変でした」と振り返る。「表面上は仲良くしていても、マウントをとりあったり、裏腹な気持ちをはらんでいるので、このシーンではどういう見え方が適切なのかを風花ちゃんと、監督と一緒に話し合いながらやりました。大変なシーンはたくさんあったけど、それでもわたしは麗奈という役に出会えたことを誇りに思っていて。自分の殻をやぶれた気がしますし、楽しく演技をさせていただきました」という。

さらに監督から言われた言葉で、印象的なものがあったと語る白石は、撮影中に監督が足の指を骨折して、足を引きずりながら撮っていた時があった時のことを振り返り、「大切なシーンなのに自分が満足できないところがあったんです。時間も押しているしどうしようと思ったんですけど、監督が『麗奈が満足するまで僕は足を引きずるよ』と言ってくれたのがうれしい言葉すぎて。監督についていこうと思いました」と振り返った。