最後の質問は、「人の命を救うことの尊さと大切さを改めて感じました。将来医療従事者に携わる人間として、現在専門学校に通っています。相手や自分を大切にする上で、大事にしていることや心がけていることがあれば教えていただきたいです。」というもの。小栗が、「この作品では“人道的であるか”ということが大きなテーマになっているので、人としてどうあるべきかを自分も改めて考えながら、生きられる人になりたいと思いました。」と回答し、さらに、「相手へのリスペクトがあれば、関係性も自然と良くなってくると思います。」と話すと、すかさず窪塚から、「それがあればメッセージの返信もすぐ来ると思います!(笑)」と小栗に対してツッコミが。小栗が、「最近はめちゃくちゃ早く返してます!(笑)」と返すと、会場は和やかな笑いに包まれた。
ここでQ&Aは終了となり、小栗は、「『この作品を観て勇気をもらった』『改めて医療従事者の方々への感謝が沸いた』といった声をいただいていますが、改めて映画を観返して、自分自身も仕事に誇りを持ちたいと思える作品になりました。」と改めてメッセージ送った。
一番好きなシーンについて聞かれると、「全ての下船作業を終えた池松壮亮演じる真田が、家族のいる家に帰った後のシーン」と答え、それを聞いていた窪塚と増本も大きく頷き、窪塚も、「また観たくなっちゃいました」と呟く場面もあった。
さらに、増本プロデューサーが、「屋上のシーンの小栗旬がカッコよすぎるから、監督に撮り直してほしいと初めて言ってしまった。」と、これまでにないリクエストをしたことを告白し、それに小栗が照れる場面も。

窪塚は、池松が、「この映画の話をいただいた時に、DMATが船に乗るか乗らないかを考えた気持ちと一緒だったと思う。」と話していたことを明かし、「僕はこの役をやるために俳優になった。」と、その言葉に強く胸を打たれたという。続けて窪塚は、「コロナ禍で失った時間や、大切な人、出来事があると思いますが、この映画を観ることで『前に進もう』『頑張ろう』という気持ちに変えてくれると思います。」と力を込めて観客にメッセージを送った。
最後に小栗が、「今回この『フロントライン』で窪塚洋介と仕事ができて、本当に嬉しかった。」と締めくくると、窪塚も「俺もだよ!」と笑顔で応え、会場は大きな拍手と温かな空気に包まれながらイベントは幕を閉じた。
