昨日の大阪での舞台挨拶で、「“結城”をもう一度演じたい。」と発言したことに話が飛ぶと、小栗は、「DMATという組織は今現在もいろんなところで活躍していて、実は、ダイヤモンド・プリンセス号の後に起こった事件の時にもDMATが活躍していたという話を増本さんから聞きました。そういうことを聞くと、自分が演じさせてもらった役は、再び集まることができると思ったんです。」と話し、観客からは拍手が。これを聞いた増本プロデューサーは、「僕はこの作品が終わった後も、今日結城は何しているんだろう?仙道は災害地にいるのかな?と考えてしまうんです。もし描けるような機会がいただけるなら、いくらでも描きたいです。」と、次回作への意気込みを語った。
昨日の大阪に引き続き、事前に公式SNSで募集された質問に答えるQ&Aコーナーも実施!
「これから、コロナを知らない世代がこの映画を観ることも増えてくると思いますが、そのような人たちにどんなことをこの映画を通じて感じてほしいですか?」という質問に小栗が、「どう思うんでしょうね、、、実際、その時の学生さん達の話を聞くと思い出作りが失われてしまったと聞きました。どう説明していいのかが難しいですよね。」と、言葉を詰まらせる場面も。増本プロデューサーは、「映画を観て思ってほしいことは、もしまた災害が起こった時の人と人との関わり方や、優しさやリスペクトはいつの時代になっても同じだろうなと思うので、そういうところはこれからの観る方の材料になるかもしれないです。」と語った。
続いて、「この作品と出会う前と後で感じ方が変わったことは?」との質問に小栗は、「過酷でしんどい時こそ、余裕を持てる人になりたいと思ったことですかね。」と一言。増本プロデューサーは、「今回観た人から、本当に真剣で温かいメッセージをたくさんいただいたんです。僕は今まで『これをわかって!』という、ちょっと強引なモノづくりをしていたかもしれないんですけど、今回は関根監督の力もあって、だいぶ引いて作ったんです。その結果、いつも以上に(お客様に)伝わっているなと感じました。」と話し、「お客さんを信じて、もっと委ねた方がかえって伝わるんだなということが学べました。」と、この作品をつくる前とつくった後で自身の作品づくりに変化があったことを明かした。
最後に、増本プロデューサーは、「こんなにいっぱいのお客様の前に立てること、そして小栗さんと二人で舞台挨拶に立つというのは本当に感慨深いです。オリジナルの映画はなかなか企画が通りづらいのですが、実現しないんじゃないかなと思った時に小栗さんに電話したら『やるべきだよ』と言ってくれて始まったプロジェクトでした。その電話から丸2年経って、二人で満員のお客さんの前に立てていることが今風に言うと”エモくて“(笑)。皆さんの映画になっていると思いますので、ご家族や大切な人とこの作品の話をして欲しいなと思います。」と話し、小栗は、「『フロントライン』ような作品を皆さんに届けられたことは、本当に役者をやっていてよかったなと思います。よく皆さんに、『この作品を育てていってほしい』と言うことがあるのですが、この作品も皆さんそれぞれが育てていってくれたらいいなと思います。そして、皆さんの応援で僕らがまた違うフロントラインに立てるかもしれないので、どうぞよろしくお願いいたします。」とメッセージを送り、舞台挨拶は終了となった。