ついに完成した映画を観て、奥平さんは「水雷員みんなで羊羹を食べるシーンに、彼らの人間性が垣間見えた」玉木さんは「寺澤艦長との会話の中で『普通がいいな』と言うシーンがあるが、普通の、目の前にある幸せの大切さが伝わるといいなと感じた」と本作で描かれる「普通の幸せ」が印象に残ったと明かした。竹野内さんは「何よりも、当時の人々の精神性の高さには心を打たれるものがあった。誰かのために生きた証は、どんなに月日が経っても多くの方に感動を与えられる、と感じることができた映画だった」と語ったうえで、「雪風」がなぜ「幸運艦」と呼ばれるようになったのか、その理由については「この映画を観て、日ごろ何気なく使っていた『助け舟』という言葉について考えさせられた。船員の強い精神力によって『雪風』は“幸運艦”となったのではないか」とコメントした。

最後に、これから映画をご覧になる方に向けて、奥平さんが「特に若い人たちに興味を持ってほしい。自分自身この映画を通して知れて良かったことがたくさんある。それを他の若い世代にも感じてほしい」、玉木さんは「たった80年前の出来事であること。そのことが戦争を知らない世代にも届いてほしい。そして、今を一生懸命に楽しく生きることが未来につながっていく、と感じてほしい」とメッセージを贈った。そして竹野内さんが「今となっては遠い昔のように感じられるが、単なる歴史の1 ページとして終わらせてはいけないと思う。どんな資料や体験談から学ぶことがあったとしても、本当に戦争の恐ろしさを知ることはできない。当時を生きた人々の心情を、映画で体感することで、情景としてより深く皆さんの心に残せたらと思い、キャスト・スタッフ一同一丸となって作り上げた。多くの方に広く届くことを祈っています」と締めくくり、完成報告イベントは幕を閉じた。

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