北村との共演シーンで印象に残っているのは「海辺のシーン」と話した円井。「リラックスできるシーン」と北村が反応すると、カメラが回っていない時は「家族の話とかをしてすごく和やかでした」とニコニコの円井。「海が綺麗じゃないのがよかった」と北村がクスッとすると、円井が「クルーチームと絡むことがなく、ほぼほぼ北村さんとしか会っていないからにやーっとしながらやっていました」と劇中の雰囲気とのギャップを明かして笑わせた。

円井演じるARISA の「⾃分の作品が映画になるのって…」から始まるセリフが好きだという北村。セリフは撮影当⽇に内⽥監督から「『エモい』って⾔ってと⾔われて」との円井の暴露に「⾔ったっけ?」とおとぼけの内⽥監督。「しょっちゅう付け⾜しているから、覚えてない(笑)」と笑い⾶ばした内⽥監督は、「当時、エモいって流⾏っていたよね」と採⽤した経緯をなんとなく説明。「沈黙があってからの『エモい』だったから、ガーンってきた」と強く印象に残っていると北村が話すと、岩崎は「『エモい』って⾔われたらその場では何も⾔えない。家に帰ってから『あいつ、エモいって⾔ってたぜ』とバカにするしかない!」とその場に居合わせたキャラクターの⼼情を予想し寄り添う場⾯もあった。岩崎が演じた映画監督のキャラクターは「こういう⼈いるよなって感じ。今、う⼤さんの話を聞いていてもいるなぁって、っぽいなぁって思います」とニヤニヤの内⽥監督。オファー理由は、岩崎が出演した舞台の芝居がきっかけだったことを伝えられると「いい芝居していたんでしょうね」と岩崎が⾃画⾃賛すると、会場は笑い声と拍⼿に包まれほっこりとしたームードに包まれた。

北村演じる野島と岩崎演じる映画監督の⼀騎打ちシーン撮影前には、本作の撮影現場で“最⼤の事件”が起こっていたことも明かされた。実は、北村が結婚指輪を紛失しており、スタッフが探し続ける期間があったという。「⾒つからない」という状況のモヤモヤが「野島には合う」と役作りにもなったいい話のように伝えた北村だったが、⾒つかったという連絡を電話で受けている瞬間を⾒た岩崎には、⾒つかってホッとしている北村が「完全にリラックスの状態だったので、これから(⼀騎打ちが)やれんのか?って思っていました」とツッコミ笑わせる。「ちゃんと頑張りましたよ。ホッとしつつもホッとしちゃいけないという思いで…」と⾔い訳をした北村だが、改めて「すみませんでした」とペコリ。まるでコントのようなやりとりに観客は⼤笑いしていた。北村の指輪は、違う現場経由で北村の妻が預かっていたそうで、「妻が預かっていることを⾔うのを忘れていて。しばらくずっと泳がされていたのかな」と苦笑いの北村。当時の⼼境について「⾃分だけで⼼の駆け引きをやっていました」と思い出し笑い。結局は、指輪の紛失くらいでは⼤騒ぎにならない北村夫婦の仲良しエピソードだったという結論でまとまったと現場で盛り上がっていたようだ。
