北村を主演に起⽤したのは「映画監督はみんな⼤好きな⼈。他の監督としゃべっていても、北村さんはお墨付き。⼀度ガッツリやってみたかったので」と理由を語った内⽥監督。お墨付きの理由については「役に⼊るのが早いし、ストーンと役の世界に⼊っていく。⾒ていて⾯⽩いし、監督はみんな好きな役者さんです」と⼤絶賛。北村は照れながらも「ありがとうございます」とマイクを通さずに恐縮気味にお辞儀。監督のお墨付きだが、指輪事件もあったため「⾐装さんやスタッフさんはどう思っているのか。指輪であたふたしていたから…」とニヤリとした内⽥監督のコメントにちょっと慌てた北村は、居⼼地が悪かったのか別の話題に切り替える。「⾐装合わせの時にメガネをかけて⾏ったら、『そのメガネで!』と⾔われて。それがひとつのモヤモヤでした」と、本作にはさまざまな場⾯で「モヤモヤ」な気持ちになっていたと話し、「メガネのせいで役との境界線がモヤモヤしていた。こんなのは初めて」とオンオフの切り替えに影響があったと笑いながら指摘。しかし「先⽇メガネを修理に⾏った際に『ここで買ったメガネで映画に出ました!』とチラシを置いてきました!」と宣伝に⼀役買ったことを伝えていた。

キャスティングの話の流れで「シドニー・ルメット監督の⾔葉に、キャスティングで演出の8割は終わっているというのがあります」と話した内⽥監督。他の現場に⾏くとカット割の多さに驚くことがあると明かした円井にカットを重ねない理由として「キャスティングで演出がほぼ終わっているから」と解説。もう⼀度観てほしいシーンは野島と映画監督の⼀騎打ちシーンとした岩崎は「この前に、指輪事件があったというのを込みで落差を楽しんでほしい。セッション、ジャズみたいなところを楽しんで!」とアピールし、内⽥監督の⾔葉を借りて「演出の8割はキャスティングなので」と、北村とのシーンはキャスティングの時点でほぼ完成しているものだと、ちょっと得意げにおすすめし笑わせていた。北村は岩崎演じる映画監督の⺟親が充電コードを届けるシーンが「たまらないですね」とニコニコ。「育ちのよさが出ているシーン。あまちゃんです。あのシーンがあるのとないのとでは全然違う!」と重要なシーンだとも強調。内⽥監督は「参考にした具体的な監督はいない」としたが、円井は「こういう⼈いるよね。う⼤さんの役すべてがそう。『いる…』って思っていました」と暴露。内⽥監督が「映画監督は変な奴が多いから」とニヤリとすると、会場のあちこちから笑い声が聞こえていた。

最後の挨拶で内⽥監督はこの⽇舞台挨拶を⾏ったテアトル新宿について「10数年前に連⽇レイトショーでトークショーなどをやっていました」と振り返る。「あの頃はお⾦はないけれど、好きな役者と映画を撮るみたいなことをやっていて。それが今回の映画でまたできた、形になりました。たくさんの⼈に観ていただきたいのですが、宣伝費がないので、みなさんのスマホを打つ⼿が宣伝になります。悪⼝でもいいので、⼀⽂書いていただいて、こういう⼩さい映画も応援してください。そうしたら、またこの三⼈と仕事ができるので」と映画が盛り上がることで、再共演が叶うとアピールし、「応援をよろしくおねがいいたします!」と呼びかけ、ほっこりムードの舞台挨拶を締めくくった。

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