<桑畑優香(ライター・翻訳家) コメント>
教室で、前の席に座る気になる子の背中をボールペンでつついて、ドキドキしたあの日。まっすぐ夢に向かってい
た、あの頃。きっと誰の心の中にも、ソナがいるはず。忘れかけていたざわめく感情がよみがえり、懐かしい友だち
に久しぶりに連絡してみたくなりました。
<SYO(物書き) コメント>
終わってしまった、或いは始まらなかった想いに懐古という踏ん切りをつけて人は大人になるもの。
叶わなかった過去を若さ故の夢とラベリングして。でも本作はそうじゃない。ずっとずっと青いまま。
だから永遠に色あせない。この恋情は変わらない。
<東紗友美(映画ソムリエ)(映画・音楽パーソナリティ) コメント>
ソナのポニーテールが揺れるたび、青春が胸の奥で目を覚ます。
“好き”の先に進めない、不器用な想い。
“幼稚な恋”が、なぜこんなにも愛おしいのか。
それはこの映画が、記憶の中に眠る自分ともう一度出会わせてくれる、静かで優しい奇跡だから。近年の韓国青春映
画で、間違いなく傑作です。