撮影でのエピソードを尋ねられると「私はお隣の山形出身なんですが、多賀城にいきたいと昔から家族で話していたのですが、まさかの撮影で行けるとは思っていなかったので嬉しかったのと、撮影の合間にママ(満島)と並んでカフェラテを飲めたのが楽しかったです。」と話すと続けて、「私とは違う遠くの人だったのが、ママになるってびっくりしたんですが、現場にいないと不安になるくらい安心する存在になりました。」と、満島愛を語る青山。

「僕は柴咲さんと満島さんと青山さんと4人で食事をするシーンがあって、そこのご飯がすごく美味しくて、次の日お休みだったので、またその場所に行ったのですが、ピザがなかったので、パスタを食べました」と味元もほほえましいエピソードを明かし、会場もあたたかい雰囲気に。

その流れから、ご飯や食べることが大事だった現場のようで、柴咲も「打ち合わせの時からお茶菓子が用意されていて、そういうのがあるのとないのでは心の打ち解け方が違うし、食事のシーンはみなで食べたそのシーンはすごく思い出に残っています。」と、満島も「柴咲さんも私もお弁当を持ってくるタイプで、つくっているものを見るのが楽しかったです。」とエピソードを明かす。

また、映画にちなんで、「伝えられなかった大切なこと」を聞かれると、柴咲は「昨年この映画に関わらせていただいてから、自分の不器用なところ、口下手なところが目につくようになったんです。自分がちゃんと家族や近くにいる人に愛を伝えられていないということがずしんときていて。どうしていこうかなという気づきをこの作品に与えてもらいました。」と柴咲がこの作品で気付かされた自身の一面を明かす。満島も、「撮影しているときに、スタッフの皆がぽろっとこぼす家族の話が胸に残っています。私も柴咲さんと同じで、どうやってまだ肉体が存在する間に伝えられることがあるかなと、いる間に、いる人に何ができるのかなというのは考えました。」と満島もこの作品での気づきを話すと、「ウルウルきちゃうね」と柴咲。

「お姉ちゃんに伝えたくて、今年一緒に上京してきたのですが、忙しい慣れない生活の中で、美味しいご飯を作ってくれるんですけど、素直にあるがとうって言えなくて、この映画の機会で、ありがとうって素直に伝えたいです。」と青山が、「お母さんに、この映画の撮影のために、お仕事もお休みしてくれて、一緒に付き添ってくれて、ありがとうって言いたかったんですが、新幹線乗らなきゃ行けないとか、疲れているとかで、言うタイミングがすごく難しくて、すぐに伝えられなかったです。」と味元が家族とのエピソードを明かす。そして中の監督は、「自分で映画を撮って観終わった後に、このキャスト以外にないなと思った時が一番幸せで、今回もそう思いました。そのことを4人に伝えていなかったのかなと思うので…」と話をふると、整列し、監督に熱い視線を投げかけるキャスト。「ありがとうございます!」と言い合う姿に会場からは拍手が起こった。

舞台挨拶の終盤には、”持ち運べるサイズ”にされたオダギリジョー演じる兄の巨大パネルも登場し、フォトセッションも実施。

最後に柴咲から「改めて、なんで自分のことを評価しないでこの映画が観られたんだろうと思っていたのですが、プライベートな、人には見せない姿や内省していているときの姿を映し出してくれたのかなと思って。なのでそう言った意味で自分の新しい一面を切り取ってもらえたんだなと思います。それは嘘ではなくて、お芝居の域も超えている気がするんですよね。監督は、「今までにない姿を撮りたいです!」って言ってくれていたので、まさにそこを落とし込んでくれたんだなと思います。みなさまそれぞれに家族がいて、ぶつかり合いがある中で、外には出さないで生きていると思うんですが、自分の置かれた環境だったり、家族のことを考えるきっかけになる素敵な映画になっていると思いますので、観終わった後にどんな感想をもつかはそれぞれだと思うのですが、なにかの気づきになっていたら嬉しいです。」と中野監督から「完成披露上映が公開のヶ月前に行われると言うのは異例で、それは、4ヶ月前に見てもらって、この作品を育ててもらおうという気持ちでやっています。いろいろ伝えあったりして、育ててもらえたら嬉しいです。これは実話なんです。HPにいま村井さんがお兄さんに宛てた手紙のようなメッセージがのっています。この映画を観たあとにこのメッセージを読むとグッとくるので、観終わった後に見ていただけたら嬉しいです。このメンバーでこの場に立てて改めて幸せに感じています!」と、観客へのメッセージがおくられ、11月の公開への期待を高めるイベントとなった。

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