本作では思わぬ出来事から高校教師で演劇部顧問の伊野を死なせてしまった初海幸来を演じている。原のキャスティングについて、映画『ミステリと言う勿れ』(23)で原を観たときから、原案・脚本・プロデュースを務めた岡田の頭の中で幸来役のイメージは彼女一択だったという。岡田と近藤監督が絶賛するのが、原の表情だ。「本作は“AIが怖い”話ではあるんですが、観る人によっては “人が怖い”とも捉えられる。それって演じる人のお芝居に大きく依存するんです。そういう微妙な難しいお芝居を、原さんは完璧にこなしてくれました」と岡田。

幸来は泣いているシーンも多く、辛い感情に何層ものグラデーションをつけなければいけない繊細な役。だが現場で演技について何か注文をつけることはほとんどなかったという。スケジュールの都合上、撮影は順撮りではなく、時系列ばらばらに撮り進めていったにもかかわらず、「編集で繋いでみたら、見事に芝居が一貫していて、シーンごとの違和感がまったくないんです」と近藤監督は原の演技力の高さに舌を巻く。さらに驚くべきことに、原はカメラが回っていないところでは、役柄を引きずることなく 常に笑顔だったという。

出演作を重ねるたびに新たな一面を見せ、さらなる進化を続ける原菜乃華。今後もその活躍から目が離せないことだろう。

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