教室で宮嶺に対して優しい眼差しを向ける景のカットと、打って変わって印象ががらりと変わる陰りを帯びた横顔のカットからは、内面を簡単に明かさない景の純粋な恋心と疑念への余白がそのまま表情に現れ、ただ佇むだけで強い存在感を放っている。

教室から離れた場所でクラスメイトとふたりきりの空間でじっと手を見つめる景のカットは、淡々とした冷静さと、支配するような不穏な雰囲気が漂う。“景の本心は一体どこにあるのか?”と観客に思わせるようなミステリアスさが、この瞬間の視線に凝縮されている。

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