本作は、XR(クロスリアリティ)技術やCG、VFXをふんだんに取り込み、カット数の70%以上をバーチャルスタジオで撮影している。向井監督は「70%くらいがグリーンバックでの撮影でしたが、普通のロケ撮影でも背景にちょっと何かを⾜したり、VFXで何かを⾜したりとかということを⾊々してるので。70%と⾔いましたけど、それよりももっと、80%くらい何かをしてる作品だったので、作り⼿としてはすごく楽しい現場でした」と明かすが、「萩原さんや(加藤)雅也さんは、『こういう撮影だから』ということで、みんな喜んで来てくれたんですけど、(萩原さんや加藤さんの出演シーンは)普通にロケでした」と暴露。これには萩原も「僕は、ただのロケでした」と続け、会場を笑いに包み込んだ。
そんな過酷なアクションシーンの話を聞いて「まさかそんな⾎みどろの戦いが繰り広げられていたとは……」と驚いてみせた平埜。「撮影がちょうど年末ぐらいで、街もちょっと賑わっているムードで、僕は撮影現場に⾏って。現場では武⽥さんと⼦役の⼦と⼀緒に、とにかく幸せな時間を過ごしていたので。なんだかご褒美みたいな仕事だなと勝⼿に感じながら。監督の空気も、撮影スタッフの皆さまもすごく穏やかな撮影だったので。先ほど7 割がグリーンバックだとおっしゃっていましたが、僕はお家のセットで撮影していたので、僕もグリーンバックで撮影してみたかった」と笑ってみせたが、武⽥も「初⽇が平埜さんたちとのシーンで、ふたりの笑顔を最初に⾒れたから、怒りのパンチをちゃんと込められたなと思います」と振り返った。

⼀⽅、元便利屋の桜井⾹⾥役の辻は奇抜な⾐装に驚いたという。「⾐装合わせに⾏った時に『これが⾐装なんだ︖』と思って。台本を読ませていただいても『これってストレートのお芝居ですよね?』と監督に確認したぐらい、その⾐装が結構攻めてたので。ああいう奇抜な⾝なりだけど、飄々とすごいことを成し遂げる⼈っているなと思って。そういうことを⾊々思い出しながら撮影したのを覚えてます」と述懐。