さらに9月26日から都内近郊の映画館で掲出される今年の映画祭のポスターが完成!

昨年までコシノジュンコによるデザインでしたが、今年から『万引き家族』(18)や『ルックバック』(24)など様々な映画ポスターのデザインを手掛けてきた大島依提亜が手掛ける。今回、大島さんが映画祭のポスターを作るにあたっては、映画に誠実なものを作りたいとの思いから、日本映画の最前線で活躍している監督と一緒に架空の映画のポスターを作るような形で作っていきたいということで、オファーしたのが、『愛がなんだ』(19)、『街の上で』(21)、『からかい上手の高木さん』(24)など話題作を連発している今泉力哉監督。
大島の企画意図に快くご賛同頂いた今泉監督は都内のカフェを舞台に「まなざすこと」「誰かが誰かを見つめること」をテーマとした脚本を書き下ろし、その物語を軸に撮影に臨みました。先輩、後輩の関係性である二人の女性が、今の時代について、また、身近な恋愛の話から戦争や政治についての会話をシームレスにする。そんなどこにでもある”日常の瞬間”を生み出し、その様子を撮影した写真を動的/物語性が感じられるようなデザインにしたのが今回のポスターとなっている。二人の女性を演じたのは『SHOGUN 将軍』(24)にも出演し注目株の俳優・穂志もえかとGANG PARADEというアイドルグループで活躍しているキャ・ノン。穂志が先輩を、キャ・ノンがもしかしたら先輩に仄かな想いを抱く後輩を演じている。
また、映画祭の公式YouTubeでは、ポスター撮影時に今泉監督と大島の今回のポスターに込めた思いを語って頂いているメイキング映像をも解禁。
<今泉力哉監督 コメント>
今回、大島さんからお話をいただき、新たな東京国際映画祭のポスターをつくるにあたり、映画の原初的なこと=「まなざすこと」「誰かが誰かを見つめること」を通じてなにかを表現できればと思いました。一番ミニマムな構成要素である、人間とカフェ(場所)、そして、まなざし。それらを『愛がなんだ』『街の上で』のビジュアルでもご一緒した写真家の木村和平さんと、大島さんとともに構築していきました。世界や社会が不安定な時代に、映画や映画祭が持つ意味について。また、映画祭のひとつの顔であるポスターが持つ意味について。国籍、人種、性別、年齢、さまざまなボーダー、なきものにされる存在や心の隅に追いやられる感情に想いを寄せて、多くの人が東京国際映画祭に興味を持つきっかけになってくれたら幸いです。