純子の青年期を演じ、俳優として吉永を深く尊敬しているというのんは、忘れられない感動的なエピソードを披露した。

のんが富山で撮影を行っていた最終日、そこに現れたのは、なんと吉永本人だった。もともとプロデューサーから「気持ちだけ」と聞いていたのんにとって、それは全く予期せぬサプライズだった。
「撮影が終わるときに吉永さんがお一人でいらしてくださって、現場の、みんながわーっとテンションが上がって、報われた気持ちになって、かっこいいって、感動しました。それで、『お疲れ様』って、ハグしてくださって、で、チョコレートをくださったんですけど、もうそのチョコレートが、格別に美味しくて、本当に幸せでした」。

吉永は「何としても行こうと思って、新幹線に一人で飛び乗って行きました」と、当時を振り返る。「皆さんが一生懸命やっている姿を見て胸が熱くなりました」と静かに語るその言葉からは、後輩たちを見守る深い愛情が感じられた。
