次いで、福山は撮影の雰囲気に関して「こんな感じです」とにっこり。「一カ月半を共に過ごしていたので家族のような感覚です」と語ります。現場のムードメーカーだった陣内は福山について、「彼はこれからもどんどん出てくる俳優だと思うんです」と前置きした上で、ある撮影で福山演じる司が絶叫するシーンで、陣内は耳元で大声による芝居を受けたために、「鼓膜が震えました(笑)」と恨み節。「先輩、勉強になります!」と恐縮しきりの福山でした。

イベント後半では筧演じるパティシエの主人公にちなみ、洋菓子のように「甘い幸せ」を感じたエピソードをそれぞれが語る展開へ。まずは、筧は「夫が今作を非常に楽しみにしていまして。満席にしたいということで、その話をしていたお店の人も巻き込んで、多くの方を今日の会場に呼んでくれて愛を感じました」と回答。次いで福山が「先日、石川県の能登にお邪魔して、塩ソフトを頂いたんです。それがとても美味しくてほっこりしました」と可愛い答え。林田は「私の実家でもある地元・大牟田の映画館を復活させるというプロデュースイベントを行ない、そこで色んな方に手助けしてもらいまして。地元の方の愛情を感じました」と本作にもちなんだエピソードを披露。陣内は「子犬のパピーが懐くんです。もう私のことをめちゃくちゃペロペロしてくるんです」とペットトークで頬を緩ませました。

最後は、筧が「林田さんが『映画は観て頂いてようやく映画になる』と福岡の舞台挨拶でおっしゃってましたが、まさにその通りだと思います。本作をどうか宜しくお願いします」と万感の想いを吐露。また、瀬木監督も「素晴らしいスタッフ、キャスト、そして観客に囲まれて、この映画は普遍性に到達できたと思います」と語り、イベントを締めくくりました。キャスト陣の醸し出す優しい空気感と「福岡愛」が作品に反映された本作。そのトークセッションに観客が熱い拍手を送る、アットホームな舞台挨拶となりました。
