『アンチェイン』以外の豊田監督作品に全て出演しており、田舎の不良・鉄平を演じた渋川は「『ポルノスター』からのジュニアがいることで、すごく懐かしいというか。『ナイン・ソウルズ』と『ポルノスター』でジュニアは一緒だったんですけど、最初の『ポルノスター』で、何も分からないときに初めての映画でジュニアとやったときの感じが戻ってきました。モニターを見たときにすげえなと思いました。顔、すごかったです」と千原の表現に衝撃を受けた様子。「豊田さんとジュニアの関係が見えたというか。すごかったですね」とも称賛していた。

『破壊の日』以来となる5年ぶりの松田との共演について、窪塚は「『破壊の日』も、渋谷の東郷神社ですれ違っただけだもんね。なので、共演っていうのは本当に今回が初めてっていう印象で。役者・松田龍平と対峙するっていう楽しさを存分に味わわせてもらって。対峙する前に、夜に別のパーティーとかで対峙しちゃうことの方が多くて(笑)。結構、飲みの場で会ったりしてたので、そっちで知ってるっていう方が多くなってきていた後の現場だったんですよ」とプライベートで交流を深めていたことを紹介。
「豊田監督と龍平が『青い春』をやっていたころに、俺が『ピンポン』をやって、龍平を認識したころの松田龍平が、そこに現れて対峙するっていう。そういうエモい現象に陥ったりしながら、本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。それがフィルムに焼き付いて、いい味が出ているといいなと思っております」と本作の撮影を満足げに振り返った。
一方の松田は「窪塚くんが言ってくれた通り、ちょこちょこ会ってたんですけど、今回はお芝居で、現場で会って、窪塚くんの格好が、ポスターで見た人もいると思うんですけど、めちゃめちゃロン毛で、肌が焼けてて。日焼けしてましたよね。まさに狼介だなって」と窪塚のビジュアルが新鮮だったようで、「なんで日焼けしたんですか?めちゃめちゃ黒かったですよね」と質問。窪塚は山で暮らしている山伏という設定に合わせたアプローチだったことを説明し、松田は「バカンスに行ってたわけじゃなくて?」と笑顔を見せ、窪塚は「バカンスを兼ねて。一石二鳥的な感じで(笑)」とにこやかに返していた。