実在の人物を基にした映画ということもあり、並々ならぬ努力と撮影時の苦労を微塵も感じさせず、一歩、一歩前へと歩みを進める俳優吉永小百合の、本作にかける想いとは。

吉永小百合と田部井淳子の出会いは、吉永のラジオ番組「今晩は 吉永小百合です」に田部井がゲスト出演したことからはじまる。「リーダーシップはもちろん女性として人間としての魅力があり、常に前へ進む意思のある人」だと吉永は田部井の生き方に強く惹かれる。その後キノフィルムズが企画、吉永に主演をオファーし、田部井淳子をモデルにした多部純子を演じることとなった。

2025年5月に行われた『てっぺんの向こうにあなたがいる』の完成報告会見で吉永は「本当に過酷な撮影だったのですが、何とかやり遂げられてホッとしています。本物の田部井淳子さんがてっぺんの向こうから、“よくやったね、頑張ったね”って私たちに言ってくださっているような気がします。」と語り完成を迎えての気持ちを語った。また、富士山での撮影に向けたトレーニングや、高地順応の準備だけでなく座長として皆が安全に撮影を終えられるよう、吉永さんが気をかけていたと阪本順治監督も述べている。

また、完成報告会見で田部井さんにアプローチするために吉永さんがピアスを開けたことを暴露した阪本監督。人生初のピアスを開けたことについて吉永は「この役は開けるしかない!と思って開けました。ただ大変だったのは、一ヶ月泳いではいけないということ。泳がないというのは私にとってとても辛いことでした。とにかく、今回の役に没頭するために開けましたが、今とっても解放されたような気持ちになっています。」と語り、その意気込みと行動力で周囲を驚かせました。

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