拍手喝采で原 由子が舞台を後にすると、桑田佳祐が美輪明宏の「ヨイトマケの唄」を歌い始める。自身のライブで度々好んで歌唱する曲ですが、一部民放局では放送禁止楽曲とされていた時期も。労働者を歌うこの曲はまさに大衆歌。会場が感動に包まれ温かいムードになる中、一風変わってロックな演奏がスタート。THE YELLOW MONKEY「太陽が燃えている」。イントロに乗せて登場したのは、【吉井和哉】。まさか桑田率いるミュージシャンの演奏で、この曲が聴ける日が来るとは誰も想像していなかったでしょう。2024年のサザン最後の夏フェス出演「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA」で、桑田と吉井は同日に出演。サザンの「勝手にシンドバッド」にサプライズ登場したのが初共演となり、1年越しの再会を果たした。吉井和哉のリクエストで、桑田佳祐のソロ曲「東京」を吉井が熱唱。桑田も“大好きな曲”と語る吉井和哉ソロ曲「みらいのうた」を逆リクエスト。日本のトップ・アーティスト同士がリスペクトを持って共演する舞台が実現。

その後、昭和の雰囲気を醸すSEの中、再び桜井和寿が登場し、ザ・フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきれない」を桑田と歌唱。さらにそこに吉井和哉を呼び込み3人で北山修・加藤和彦の名曲「あの素晴しい愛をもう一度」を歌うあの場面、あいみょんと桑田佳祐で歌う「なごり雪」と、昭和を代表するフォークソングの名曲を令和現在のトップアーティストが歌う時間は、どれもあまりにもエポックな瞬間。
