この度、『ティファニーで朝食を』のオマージュも練りこまれた本作のロケ地を紹介。
まず、映画冒頭目を引くのが、億万長者クワンとその妻ジョーイ、子供のレイモンドが住んでいる螺旋状の超高級マンション「陶朱隱園」。台北市信義区に位置し、ストリートビューを観てもその存在感に圧倒される。地上21階建てで、ベルギー人であるVincent Callebautにより設計された。販売価格は出ておらず、おそらくすべて招待制となっている。ジョーイが購入した真っ赤なフェラーリをクワンにプレゼントするシーンで目にするのは、部屋に備え付けられている車専用のエレベーター。フェラーリをコンビニでの買い物のように購入するジョーイにも驚くが、部屋にスポーツカーで乗り付けられる信じがたい事実にも衝撃が走る。次にそんなジョーイの実家は、意外にも都会ではなく、基隆の「外木山大武崙海灘」。比較的静かで落ち着いたビーチが魅力的で、無人島「基隆嶼」を見ることができる。台北からも車で簡単にいくことができるそう。麻薬捜査官であるジョンとジョーイ、レイモンドが初めて顔を合わせるのは、マリオットホテル。本作の製作・脚本を務めたリュック・ベッソンは映画『LUCY/ルーシー』でもロケ地に台北を選び、リージェントホテルを血に染めていたが、今度はマリオットホテルで銃撃戦を繰り広げる。完璧なまでに美しい部屋のインテリアが銃弾で穴だらけになる光景は映画ならでは。ジョーイが台北の街をフェラーリでぶっ飛ばすシーンは、「ティファニーで朝食を」のオマージュもあり、かなり魅力的。仁愛路三段、松寿路など多くの道路で交通規制を行い、カーチェイスや縦横無尽に走り回るフェラーリが撮影された。