⼀⽅、宮沢に関しては「クールな役をやられている姿をよく拝⾒していたんですけど、(本作のタモツは)⾒ていただけたらわかるんですけど、ちょっと情けないんですね。こういう情けない役を氷⿂くんに演じてもらったら、実は⾯⽩いんじゃないか?って⽬論んでいて、実際にタモツを⾒たら、本当に⾯⽩いし、このクールなビジュアルだからこそ、情けなさが愛おしく⾒えて、脚本になかったタモツ像が⾒えてきました」とギャップによる魅⼒を強調。改めて「2⼈に頼んだことですごくキャラクターが膨らんだなっていう気がしています」と主演の2⼈への感謝を⼝にした。

なお、本作は東京国際映画祭において、昨年より新設された「ウィメンズ・エンパワーメント」部⾨での上映となるが、天野監督は「⼥性を応援するということで、すごく⼤切なムーブメントだと思いますし、いまの時代の必要だと思うので、(選出されて)光栄です」と同部⾨での上映の喜びを⼝にしつつ「複雑な気持ちもあって、あえてウィメンズ・エンパワーメント部⾨をつくって⼥性を応援しようという世の中の状態なんだなと感じるので、こういう状況がなるべく早く変わっていくといいなという気持ちも同時にあります」と思いを語る。

岸井も、⾃⾝が⼥性の監督やスタッフと作品づくりをする機会が多いことに触れつつ「みんな、すごくたくましいんですが、“ウィメンズ・パワー”というより、その⼈“個”のパワーがすごく強いなと思っていて、ウィメンズというところをあまり気にしてはいなかったんです」と性別ではなく個⼈として相⼿と向き合うことの⼤切さを語り、⾃⾝についても「たくましく⽣きています(笑)!それがこの映画を通じても⾒えてくると思いますし、(同部⾨に)選出されたことは嬉しいですし、背中を押すような作品だと思いますがが、男⼥がというよりパワーそのものを⾒出していただけたらと思います」と呼びかける。

宮沢は、映画の現場でも⼥性スタッフが増えていることに⾔及。本作では、妻のサチが弁護⼠として外で働き、タモツが家で育児をする姿も描かれるが「僕たちはそれが正解だと伝えたいわけではなく、夫婦やパートナー、恋⼈、家族がそれぞれの正解、幸せを⾒つめるための形を探し出してほしいので、そういう意味で、この部⾨にノミネートされたことはとても嬉しいです」と作品に絡めて語った。

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