本作出演に際して、脚本を一読して快諾したというオダギリ。「脚本がとても面白くて素晴らしくて。読んですぐ監督に『素晴らしい脚本を書きあげましたね』とメッセージを送りました。読んでいて引っかかることがなくて、すぐにやりたいと思える作品でした。本当に素晴らしい作品」と賞嘆した。兄役の決め手について中野監督は「どうしようもなくだらしがなくて人に迷惑をかけて、でも愛されて憎めない兄…。そんな人は自分の中で一人しか思い浮かばなくて、この人だけしか」と笑わせつつ「オダギリさんは散々だらしないダメ人間をやり尽くしている“ミスターダメ人間”。もしも『またやるの?』と思われたら嫌だなと思ったけれど、僕としては今までなかった新しい役だと思って。オファーしたら“YES!”と返事が来た」と嬉しそうに振り返った。

中野監督とオダギリは、2016年公開の『湯を沸かすほどの熱い愛』に次ぐ2度目のタッグ。中野監督曰く、当時のオダギリはセリフの言い回しを変えたり、毎回アドリブをしたりと自由人だったそうだが「それが今回10年経ってお会いしたら…台本通りにやるので驚いた。『なぜ今回は台本通りにやるの?』と聞いたら『面白いホンはそのままやるんだよ。面白くないものは色々と工夫しなければいけないけれど…』と言っていました」と証言。まさかの暴露に当のオダギリは「大丈夫ですか、それ?だいぶトゲがあるけれど。今日は記者の方もいますよ?」と苦笑いだった。

一方、オダギリは中野監督について「相変わらず作品に対して誠実で真面目。たまに冗談が通じないくらい、こちらが出すアイデアに対して本気で怒りだす様な雰囲気がある。それくらい作品に掛ける想いやイメージする完成像に対して真摯に常に本気で向き合う方」とクリエイターとしてリスペクトしていた。

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