そしてあらためて「不思議な映画でした」と語る吉井は、「登場人物は、僕のまわりにいる人たちを集めてるだけですし。普通にEROさんの家の近くの教会も出てくるし。言い方は変ですけど、キャスティングやらロケ地やら小道具やら、ぜんぶ神さまが与えてくれたような、不思議なドキュメンタリーでした」としみじみと語る。

そしてその後は会場の観客とのQ&Aセッションに。本作はおよそ3年間にわたって吉井に密着しているが、宮地監督は吉井と会うほとんどの時間でカメラを回し続けたという。そんな撮影について質問されると、「そりゃ抵抗はありますよ。今までヘアメイクとかを入れてたのは何だったんだというくらい全部すっぴんですからね(笑)。衣装も自前ですし。ダサかったでしょ」と会場に向けて冗談めかしながらも、久々の東京ドーム公演を前にした際にはカメラが気になってしまったこともあったという。「やはりドーム公演が近づいてきて。残りのリハがもう数回しかない時に、完全に声が出ない。それは『どうしよう』と思いましたし、そういう時も近くに来てカメラを回してるんで。嫌じゃないけど、ちょっと『つらい、今はひとりになりたい』というシーンもありましたけど……でも今となってはそれを撮っておいてもらってよかったです」と振り返った。

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