さらに、トークでは俳優陣の演技の素晴らしさについても⾔及。“⼊れ替わり”作品は特に、俳優陣の演技⼒が作品のクオリティに⼤きく関係するが、坂下監督は髙橋さんの印象深いシーンとして「髙橋さんが『俺の顔で情けなく泣かないでくれる?』と⾔われた後、『戻りたくないわけないでしょ』って⾔うシーンで、(セリフを)つっかえて噛んでいるんです。今回の撮影で、髙橋さんが噛むことはほとんどなかったんですが、あの瞬間だけ出てきて、それを⾔い直す⾔い⽅がまた、そのまま⾔うだけではない、その場のリアリティを感じて、現場で興奮しながら⾒ていたのを覚えています」と髙橋さんの芝居の“⽣々しさ”の魅⼒を語る。
⼀⽅、君嶋さんはトーク序盤でも語られたように「男⼥が⼊れ替わることによる(過剰な)コメディっぽさが⾃分の中で⼼配事項だった」と明かしつつ「2⼈が、それを完全に排してないけど⼤げさに表現はしないという、絶妙なバランスを保って演技されているのを感じました」と芳根さんと髙橋さんの表現⼒を⼿放しで褒め称える。そして「かなり難しそうに⾒えたんですが、どういう演技指導をされたのか気になりました」と監督に質問!
坂下監督は「僕はほとんど(演技指導を)していなくて、リハーサルを何⽇かやっていただけでした。ご本⼈のインタビューなどを⾒ると悩まれたということをおっしゃっていましたが、現場のスタッフ側から⾒ると、完成形に近いものがリハーサル初⽇から出ていて、あとは微調整くらいの感じだったので、こちらからすると達者な⽅に来てもらえてよかったなという感じでした」と改めて芳根さんと髙橋さんの理解⼒と演技⼒の⾼さへの感謝を⼝にした。
最後に、坂下監督が「映画を気に⼊っていただけたら、嬉しいです。本⽇はありがとうございました」と、君嶋先⽣が「この原作をこんなに素晴らしい映画にしていただいて、スタッフ、キャストの皆さんには深い感謝を申し上げたいと思います。映画を観て、少しでも原作を気になった⽅は読んでいただければ嬉しいです。ちょっと違った視点が原作では読めると思いますので、お⼿に取っていただけると嬉しいです」と話し、舞台挨拶は終了した。
