次の質問で、「原作と違うところがあれば教えてください。」と問われると、岸監督は、「後半に歌が出てくるんですが、原作者のご了承のもと、宮藤さんが脚色したオリジナルになります。“モモちゃんの幸せを祈る会”という4人も映画で作った設定になります。宮藤さんの脚本はやっぱりとても面白かったです。」と話した。
続いて、「格闘シーンが2つありました。タコと格闘するシーンと、竹原ピストルさんと格闘するシーン。ピストルさんと格闘してシーンでは壁に穴が開いていましたが、これは予定通りでしたか?タコとの格闘はどのぐらい大変だったか教えてください。」という質問には、菅田が「タコとの戦いを、格闘と呼んでもらえて嬉しいですね。タコは大変でしたね。やっぱり生き物ですし、言うこと聞いてくれるわけでもないし、何回もできないので。遠くから監督の笑い声だけが聞こえてきて、終わりが見えなかったんですが、とりあえず一生懸命頑張ってやりました」と回答すると、岸監督は「泣きながら見てました(笑)」とコメントし会場を沸かせた。
また、「この映画は、東日本大震災のことも描かれていますが、演じる上で気をつけていたことはありましたか?」という質問には、菅田が「コロナ禍というベースがあって、そして震災があって。でも悲しさだけじゃなく笑えるシーンもあってという。演じる上では覚悟がいる映画でした。みんなが体験したことと、みんなは体験してないけど知っていること、この大きな2つをテーマに、僕らも映画を通してどうやってコミュニケーション取っていくかはずっと気にしていました。その中でも一番気にしたのは、地方に移住するお話なので、三陸を謳歌する主人公を演じる上で、東京ヘイトにはならないようにしたことです。東京がつまらなくて、地方に行くことが正義という映画ではないということは気をつけていました」と丁寧に回答。