
金本役のオファーを受けたときの心境を聞かれると加藤は「まず、これは関西弁でいけると思ったら、金本さんは関西弁じゃないんですよね」と金本に尋ねると、金本は「標準語と広島弁が混ざってます」と笑顔で返答。加藤は「ほぼ標準語なので、そこでまず僕の演技プランは崩れました」と笑わせながらも、「僕も(松谷)鷹也君が裏方で走り回ってるのを見てきたので、一緒に演じてる時に「ここまで来たか」という目で見てました。それが金本さんが横田選手を見てた時の目じゃないかと思いながら演じました」と、演技に込めた思いを明かしました。
本作を一足先に観た金本は「横田にまた会いたいなと思いました」と横田選手に思いを馳せ、横田選手については「将来楽しみだなというのが半分。こういう選手でチームを作っていきたいのが半分だった。野球にまっすぐ、全てに一生懸命、全てにがむしゃらで、本当にそのままの選手。こういうタイプに頑張ってほしいという思いが、開幕スタメンに起用した理由なんです」と野球選手としての魅力を語りました。
その一方、「彼はちょっとボケてるんです」と言い、「横田はいい身体してるんだから、ちょこちょこ当てにいくな。自分を松井秀喜だと思って振れ」と言い続けていて。「松井秀喜だぞ」って言うと、「はい!」って返事はめちゃくちゃいいんです。でも「おい、松井って知ってるか?」って聞くと「聞いたことはあります。なんとなくわかります」って(笑)。知らなかったのか、と(笑)。こっちが拍子抜けするぐらい可愛いというかお茶目というか。僕は何のために松井秀喜の名前を何回も出したんだろう?って(笑)。この映画の中では、彼の性格、生き方全てがそのまま映ってるので、楽しみに観ていただけたらと思います」と、横田選手のエピソードを明かし、場内は温かい笑い声に包まれた。

最後に、秋山監督が「横田慎太郎さんの人生に僕らは元気づけられて前向きな気持ちになりました。そんな気持ちになれる映画になったと思います」、松谷さんが「阪神タイガース、慎太郎さんを大好きな皆さんに映画を観ていただくので、とても緊張しています。慎太郎さんと一緒に全力を尽くして撮影して、ここまで来れたので、慎太郎さんの生き様を皆さんに感じてもらえたら嬉しいです」と目に涙を浮かべて語り、鈴木が「慎太郎さんのように一つのことに一生懸命打ち込んでる方たちの背中を押してくれる、出演者全員が誇れる映画になった。「栄光の架橋」が流れるエンドロールの最後の最後まで皆さんに観ていただけたら嬉しいです」と作品への思いを熱く語り、舞台挨拶は終了しました。
