イベントでは、本作のテーマにちなみ、「家族や近しい人だからこそ素直に聞けなかったこと、聞きそびれたこと」についてトークが展開された。まずは柴咲が、「特定の事というよりも、その時その時の素直な気持ちって家族に聞けてなかったなと思うし、自分も言えてなかったなと思う」と切り出すと、「日本人だから空気読んでいたというところもあったと思うし、多感な時期だからというのもあったと思うけど。本当は相手がどう思ってるのか聞きたかったけど、ちょっと怖くて聞けなかったなということがあります」と述懐。

さらに、「それはだからシンプルに『愛してる』と言ってほしいというような、根源的なところはそこだと思うんですけど。でもつくづく自分は『好き』とか『愛してる』って全然言ってこなかったなと。それって本当に後悔になるなって思うんですよ」と語るも、「でもきっとまた同じ状況になったら、恥ずかしくて言えないとなると思うんです。だから本当に家族との距離って難しいというか、シンプルだったらいいのになあと今でも思います」とかみ締めるように語る。

その言葉を聞いて「柴咲さんの話、最高じゃないですか。自分もそうだったなと思いながら聞いていました」と語るオダギリは、「やはり気を使っちゃいますよね、家族だからこそ。踏み込めないものもいっぱいありますし。どんな生き方をしていてもきっと後悔はすると思う。生きていくっていうことは、後悔を背負い続けるってことなんじゃないですか?」と哲学的な言葉で語り、会場を沸かせた。

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