さらにユーロスペース上映決定にあたり⻄崎⽻美監督からのコメント、そして各界から応援コメントも到着!

2023年に撮った『よそ者の会』を、さまざまな経緯を経て翌年の2024年にもう⼀度撮り直すことにな
りました。
⼀度完成した作品をあえてリメイクするという少し⾵変わりな試みを経て、気づけば『よそ者の会』は
2023年から現在に⾄るまで、私の映画づくりの軸としてあり続けています。

この⼆つの作品は、私の映画⼈⽣を確かに前へと導いてくれた、かけがえのない存在です。
2025年5⽉、テアトル新宿で⾏った⼀⽇限りの⼆本⽴て上映は、ありがたいことに満席となり、多く
の⽅とこの⼆つの『よそ者の会』を共有できたことが、何よりの喜びでした。

同じ会合を軸にしながらも、登場する⼈々も出来事も異なる⼆つの作品。
その間に流れる時間の重なりや、映像に滲む変化を感じながら、⾃由に楽しんでいただけたら嬉しいで
す。
― ⻄崎⽻美(監督・脚本)

<九⼗九⻩助(俳優・YouTuber) コメント>

僕らを寄せつけまいとするひいた画にたんぱくな語り⼝
触れれば破裂してしまうような緊張感
苦悩諦め反⾻⼼、彼らが静かに放つ世界へのサインは他⼈事ではいられない苦しさで
よそ者たちがとても愛らしく映りました

<近藤亮太(映画監督) コメント>

映画はずっと、ゆるやかな緊張感に満ちている。もう忘れかけているが、きっと⼤学とはそういう場所
なのだろう。
⼤学という場所について真剣に考えることは多分、学⽣として⽣きる、ある期間にしかできない。まさ
に今、その只中にいる監督の、⼤学という空間の隙間や歪み、愛おしさまでを⾒つめるまなざしが、唯
⼀無⼆の切実で暴⼒の予感を孕んだ物語に昇華している。
⾃分は「よそ者」じゃないと思える⼈なんているんだろうか。あるいは「爆弾持って吹き⾶ばしたい」
なんて暗い願望を抱えずに⽣きられる⼈は?
だけどそれは今じゃない。それは希望でもあり、祈りでもあり、そして無期限の犯⾏予告でもある。『よ
そ者の会』はそういう映画である。

<酒井善三(映画監督) コメント>

もっともらしさのためのカットや、オーバーな説明的芝居もない。無粋なアップもなく、抑制がききつ
つ確実なカットが重ねられる⾮常に端正な演出……と思いきや、平穏な顔をしたその中では、圧⼒鍋の
ように破壊衝動が張り詰めていた!なんとパンクな作品だろうか……。いつの間にかヒリヒリした思い
で⼀瞬も画⾯から⽬が離せず、⾒終った後は沸々と得体のしれない感情が湧いてくる。観客の中に何か
を仕掛ける、会話劇でありつつ、冷たく熱い、まるでテロのような傑作中編。必⾒!

<⾼橋洋(脚本家・映画監督) コメント>

モラトリアムを描いた映画は数多いが、『よそ者の会』が描いているのは、いつかは終わるはずだった
モラトリアムがいつの間にか終わらないものになっているんじゃないかということだ。⾃分は何者でも
ない、どこにも所属できないという感覚は⼀⽣続く。就職したところで⾃分たちは就職という形の引き
こもりを選び取っただけだ。「よそ者の会」に集まったのはそのことに鋭敏に気づいた者たちである。
そんな彼らに「暴⼒」の問題が突きつけられる。今とりあえずの居場所である⼤学を吹き⾶ばしたら
…。シナリオ執筆当時、現役学⽣だった作者のリアルが、雰囲気だけに終わらない、エンタメ性をはら
んだ設定を通して描かれていることに僕は感⼼した。ちなみに作者の卒論は⻑⾕川和彦の『太陽を盗ん
だ男』である。

<寺嶋⼣賀(映画コラムニスト)コメント>

この空間が吹き⾶んでしまえば、抱えたモラトリアムがさっぱり解決するのではと感じた瞬間が、かつて私にも存在した。よそ者である⼈々の間に共感を⽣むことで暗いトンネルから抜け出せるのだろう
か。うまく⾔葉にできなくても、誰かに話したい想いを尊重して歩いていきたい。

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