そんな和気あいあいとしたスタッフ陣を見ていた秋山監督も「現場では本当に演出とかも何にもしてないんです。皆さんがそこにいる空気感をそのまま撮りたいと思えるような現場でした」と振り返ると、「このキャストの皆さんの真ん中に鷹也が立っているというのも“奇跡”ですよね」としみじみ。

本作で描かれた「奇跡のバックホーム」のシーンを撮るために「CGは使わなかった」と明かす秋山監督。松谷自身も、このシーンのために3年間、野球の稽古に打ち込み、東京の家を引き払って広島県・福山に移り住み、練習に励んだ。そんな松谷の奮闘を秋山監督は「あそこは真似をしようとしたわけではなかったので、ちょっとくらい逸(そ)れてもオッケーにしようと思っていたんですよ。鷹也がその時の思いでプレーができたらと思っていたんですけど、8回目でうまくいったんです。あれはまさに慎太郎さんが投げた弾道と“奇跡”の一致をするんですよ。球の“軌跡”が」と述懐。さらに雨が降ってほしいシーンで15分だけ豪雨が起きたなど、本作の撮影は奇跡の連続だったことを明かした。
その後、写真撮影のタイミングとなり、登壇者たちは天国の横田さんに向けてその思いを届けるべく、大きく手を振って呼びかける。そして会場の観客も一緒になってその思いを伝えようとするなど、会場は終始、温かい感動的な雰囲気に包まれた。