浦井が登場するのは物語冒頭の大事なシーン。実際に撮影に参加しての感想を聞かれた浦井は、「ご遺体まで案内をする役なのですが、児島にとっては仕事なんですよね。遺族に肩入れすることもなく、『淡々と演じてください』と言われていたので、笑顔がずっと顔に張り付いていたと思います。」と、ぎこちない笑顔で過ごしていたと明かした。そんな浦井に対し、「基本的には自分のリズムでやってほしかったので、そんなにリクエストはしていないです。それよりも、柴咲さんと満島さんも初日だったので、実はそっちに気を取られていて・・・(笑)」と告白した監督。浦井が、「児島どころじゃなかったんですね!(笑)」と返すと、会場からは笑いが起こった。

ここで、兄の息子・良一を演じた味元耀大が観客として観にきていることが発表され、突然の良一の登場にどよめく会場。中野監督も浦井も舞台挨拶直前に知ったという。そんな味元が、実はピアノがプロ並みの腕前だが、劇中では習ったことがない設定なのに上手さがにじみ出てしまうため、「もっと下手に弾いて欲しい」と、監督からリクエストされていたことが明かされ、客席の味元も大きく頷いていた。
「家族だから聞けなかったこと、言えなかったこと」がテーマになっている本作。これにちなみ、相方・平井まさあきへの聞きたくても聞けないこと、言えないことを聞かれた涌井は、「大親友という訳はなのですが・・・幸せに暮らしているのかな?ということは、気になります。」と回答。
「今年の後半は賞レースであまり良い結果が残せなかったので、くらっているんじゃないかなと思って。平井さんへ、知り合い人からおみくじのプレゼントがあったんですが、それが“凶”だったんです(笑)。なので、幸せに暮らしているのかなっていうのは聞きたいことですね。」と、笑った。
相方の平井も俳優として活躍していることから、俳優論を話したりするのかを聞かれた浦井は、「ドラマ『ライオンの隠れ家』の役はいいなと思いましたね。でも、ちょっと悔しくなっちゃうんで、あんまり見れないんですよね。」と本音を吐露。「でも、『兄を持ち運べるサイズに』は見てほしいです!」と、胸を張った。
