12⽉7⽇から、4年ぶりとなる全国ツアーが東京からスタートした。

東京公演からスタートした本ツアー。古舘の登場とともに大きな拍手が巻き起こり、そこから古舘の言葉だけで世界をつくる2時間が始まった。
冒頭のテーマは、現代人の”情報依存”。ニュースが毎日のように更新され、昨日の大きな出来事すらあっという間に忘れてしまう現実。そこに笑いを交えながらも、急所を刺す一言が放たれる。「なんでみんなこんなふうに忘れていく。情報刺激が次々やってくるからだよ。俺らは考えたくなくなっている。突き詰めて考えることがめんどくさくなって、とにかく情報をくれっていう中毒症状になっていく。インパクト、強いインパクトを求めて俺らはさまよう“インパクト難民”になってしまっている」と語る。そこから話は止まらず、SNS・テレビ・政治までもが“刺激の争奪戦”で動いている現実に切り込む。「あるニュースがあったら、バーッとみんな同じ方向に行く。でもそこに逆のことを言うと目立つ。それをまた逆張りで刺すやつが出てきて、逆張りの逆張りの取り合い。政治家っていうのはインパクトを相手にして刺激のある発言をしようと思っている。今年のインパクト発言ナンバーワンは誰かって言ったら高市総理だよ。インパクトの連打だろ」と話し、会場は笑いながらも頷きが止まらない。そこから話題は“印象操作”へと移り、空気が一変する。「印象操作ってのはやられることじゃない。よく見られようとして自分を飾ることだ。」と語る。その一例に挙げたのがみのもんたとのエピソードで、会場は笑いの余韻に中に静かな哀悼が滲む空気になった。
