そんな宮沢とは9年ぶりの共演となる伊東。「(宮沢との再共演が)本当に嬉しいです。はじめてお会いした時から、大好きで尊敬の気持ちでいっぱいだったので…。昔は、こういう晴れの舞台の場で私はすぐ泣いてしまっていたので、今日は泣かずに少し成長した姿を見せられたのかなと思っています」と、照れ笑いを浮かべる伊東に対し、宮沢も「(伊東が出演する)作品は観てきましたし、自分の芝居を積み重ねているんだなと見守っていたので、私の中では久しぶりの感覚はあまりなかったです。撮影当初から、『私たちの中には蓄積されたものがある』という感じが(伊東との間に)あって、お互いにすごく自然な芝居ができました」と、伊東との強い信頼関係を告白。「撮影現場では二人で写真を撮って、(『湯を沸かすほどの熱い愛』で共演した杉咲)花ちゃんに送ったりしたよね」と、秘話を明かす宮沢と伊東の仲睦まじい様子に、会場からは大きな拍手が送られました。

10年来温めてきた【親の子殺し】というセンセーショナルなテーマに正面から挑んだ湊。冒頭の挨拶で「今日は原作者ではなく、ドラマ『人間標本』の応援団隊長として来ました!」と語った湊は、「単行本の発売(2023年12月)からちょうど2年。今までの中でも、最速で映像化していただき、皆さんに観てもらえることが楽しみです。私自身、このドラマは誰も見たことがない作品だと思いますし、『面白い』と言ってもらえることが一番嬉しい」と、改めて実写映像化に対する熱い想いを告白。

今回、『母性』(22)での再タッグとなった廣木監督も「湊さんの小説には色んなものが詰まっていて、いくつもの視点での見方ができる。(映像化は)プレッシャーや苦労もあるけれど、本当に楽しくて。きっと観てくださる皆さんにもその想いが届くと思います」と湊作品の魅力を明かし、映像化する醍醐味を語りました。
